恐怖のバス

オスロのバス。
電光掲示板で、次のバス停留所が表記され、自動アナウンスが流れる。な~んて便利!!

・・・て「そんなの当たり前でしょ?」と思っている方、日本のサービスにスポイルされていま~す。

私はムダにノルウェーと関わって長いのですが(もう20年!)、最初のころは特に「え?これってアリ?」と驚いたことが多かったと思います。
バス停に名前がない」・・・これは衝撃でした。オスロの話ではなく、郊外ですが。

例えば、友達や知り合いの家にバスに乗る必要があります。
「何てバス停で降りればいいの?」
「バス停の名前ないんだ~」
「???」
こんなやり取りでした。仕方ないので、そのバス停周りの特徴となる建物などを聞き出します。

オスロから小さなフェリーに乗って約20分のところに、Nesoddenという風光明媚な島があります。
そこにお住まいの先生のお宅を訪問する時は、やはりバスを利用したのですが・・・。バス停周りの特徴は「ピンクの家がある」。
私はバスに乗り込み、他の地元の乗客がリラックスして座席に座っている間、鬼の形相で窓の外を凝視します。
「ピンクの家、ピンクの家・・・」頭の中でぐるぐる悩みながら、「ここ??」と悩んで、ブザーを押して降りる・・・。よかった~、あってた~。
もう「恐怖のバス」以外の何物でもありません。

さすがに最近はだいぶ状況が良くなったのかなぁ、と思ってベルゲン大に4,5年前に留学していた生徒さんに聞いたら、「バス停の名前なかったです」。
ベルゲンって確か、ノルウェー第2の都市ですよね。でもそうなんだ・・・。驚きつつも、納得しちゃいました。

日本だったら、どんなに田舎でもバス停に無理やり名前を付けると思います。
ノルウェーは田舎or郊外のバスは、ハナから地元客しか乗らないだろうという見込みで「バス停に名前を付ける」という行為を怠っているのかでしょうか?

オスロのバスは、いつからかはっきり覚えていませんが、冒頭のようなサービスになりました。
以前は、バスの運転手がすご~く気まぐれに次のバス停の名前をアナウンスしてましたね・・・・。運転手によっては、アナウンスを忘れちゃったり、とんでもなく聞き取りにくかったり・・・。バス

なので冒頭のサービス&テクノロジーの発展は、昔を知る者としては、涙ものです。

「バスで恐怖を味わいたい」という方には、ノルウェーの郊外&田舎バス、おススメですよ~♪