お酒LOVEな国民と抵抗勢力!

ノルウェー人、北欧人とお酒にまつわるエピソードは事欠きません。
お酒は大好きなノルウェー人。
そんなに飲ませないぞ、と立ちはだかる抵抗勢力=お上。
ということで、今日の写真はこちらです!!

20150412

これが何かわかる方は、なかなかのノルウェー通ですね~。
ノルウェーでは、ビールより強いお酒は、専売公社(Vinponomoplet)というところでしか購入できません。
今は、普通のスーパーのように自由に棚からお酒を選ぶことができますが、このリスト(2004年)があったころは、さながら「銀行の窓口」のようでした。

この写真の「お酒リスト」には、ワイン・スピリッツ・ブランデーのように酒類ごとに銘柄の説明と価格が載っています。
専売公社に行ったら、番号札を取り、順番になったら窓口に行って「~と~をください」とお願いします。
係員は奥の棚から、酒を持ってくるというシステムでした。当然ですが、全国どこでも同じ価格ですね。

これを体験した時は、「まるで共産圏??」と思ったほどです。当時の専売公社の様子は、過去に書いてました~。ご興味がある方は是非、ご一読くださいね♪(ちょいスクロールしてください)

http://norwayyumenet.noor.jp/hp/reise/reise02.htm

スカンジナビア人機長のアナウンスはどう訳される?

自覚はあります。
ノルウェー語を話している時と日本語では、「人格を変えてる」と。
端的に言えば、ノルウェー語を話している時の方が、ダイレクトかつ率直です。
日本語の時は、もっと「丁寧な」感じになっています(ですよね?)。

ノルウェーへ行くとき、スカンジナビア系の航空会社を利用することが多いのですが、ま、機長はスカンジナビア人ですね。
デンマーク人、スウェーデン人、ノルウェー人です~。(CAでノルウェー人は見かけたことがありません)
機長は、まず母国語、次いで英語でアナウンスをして、それから日本人CAが日本語でアナウンスをしてくれます。

成田ーノルウェー便、ウソです

成田ーノルウェー便、ウソです

毎回、機長アナウンスは楽しみです!ノルウェー語のアナウンスだと「やった~、ノルウェー人だ!」と無邪気に喜んでます。
ま、デンマーク語やスウェーデン語もな~んとなくは分かるので、聞き耳を立てるのですが。

概して、機長のアナウンスは「ご機嫌」な感じ。
「フライトありがとう~。楽しんでね~♪」みたいな感じでしょうか。声に「うきうき感」があって、こちらもウキウキしちゃいます。
離陸時間が遅れてしまった時、「できるだけ飛ばしちゃうよ~」と勢いのあるアナウンスがありました。こちらも「Go!Go!」と応援したくなります。

その後、機長が英語でアナウンスして、日本人CAが日本語でアナウンスを始めます。
毎回、「これ同じアナウンス?」と驚いちゃうんですよね~。
機長が口にしていない乗客へのおもてなしや心配りが、美しく丁寧な言葉でアナウンスされます。
例えば、気流が悪いエリアに来て飛行機が揺れたとしましょう。
機長はフツーに状況を説明するだけですが(「シートベルト締めてね」は言ってくれる)、日本人CAは「申し訳ございません」と謝っている!!別にあなたのせいではないのに!!

これは、たま~にやる通訳で分かってます。
日本人仕様に「言葉を足す」作業が必要なんですよね~。

で、もうすぐ目的地。機長の「うきうき感」はさらにUP!
「フライトどうもありがとうね~。滞在を楽しんで、またうちのエアラインを使ってね♪」
みたいな感じでしょうか。
そして日本人CAのアナウンス・・・
「長時間のフライト、窮屈な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」
くらいのこと言ってません?? ヨーロッパ便だし、エコノミーシートの限界はあなたのせいではな~い!!

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ま、機長のアナウンスの2倍増しになっていることは確かです。

外国語を学ぶということは、文法や発音はもちろんですが、「人格を変える」ことも必須なのだな~と。
つくづく奥深いなぁ~と楽しんでます!

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「初心者コース」に待望の平日クラスが開講します!月曜14時枠で、4/20スタートです。
まだ定員に空きがありますので、迷っている方はお早めにお願いしま~す♪

また4/18開講の「セレクトレッスン」は「超!ノルウェー語入門」です。こちらも開講が決定しています。
90分で気軽にノルウェー語の簡単かつ必須のフレーズを楽しく学びましょう♪

http://norwayyumenet.noor.jp/hp/info/norskkurs/norskkursannai.htm

ムンクちゃん♡

ノルウェーはポースケ=イースターまっさかり!
ということで全然、関係のない写真ををUPしま~す。こちら!!

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これ何だかわかりますか??
2013年、ノルウェーが誇る世界的な画家ムンクの記念イヤーということで、渋谷ヒカリエで「ムンクカフェ」が期間オープンしました。
そのオープニングパーティでいただいた「ムンクちゃん飴」(原文ママ)です!

「叫び」は、Tシャツ、マグカップ、マグネット、傘などなどあるとあらゆる商品化がされています。
この「ムンクちゃん飴」もその一つ。
本来、シリアスな「叫び」に「ちゃん」を付けることで親しみやすいキャラクター商品化に成功した事例でしょう♪

どんな味なのかなめてみたいのですが、あまりに貴重品なので封を開けられません・・・。

世田谷の美人さん、『北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす』♪

「北欧」にまつわる本はたくさん出版されていますが、『北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす』(三田陽子著、辰巳出版)は、三田さんの思い入れがたっぷり詰まった一冊です!(きっと)

なぜ、現行品ではなくビンテージなのか?三田さんのこだわりと愛情が全編を通じて伝わってきます。

興味あるページに付箋を貼っていたら、付箋だらけになってしましました・・・。
まずは、この文章から。
「作り手であるデザイナーたちも、使い手と同じく、全員が戦争を経験しているという事実も忘れてはいけません。彼ら、彼女らの作り出した美しい製品が、戦争に傷つき疲れた人々にどれだけ喜びや慰めを与え、前を向かせたのだろうと思うと、私はこれらの明るさ、陽気さ、優しさを愛さずにはいられません。」

軽やかな文章ですが、三田さんの「宣言」のようにも受け取れてました。
では次の文章に行きます。
「初めて北欧のビンテージに出会ったとき、単純なのに強い印象の、それまで見ていたアンティークと違う雰囲気に魅了されました。北欧のビンテージは、いくぶん野暮ったく、大胆で自由闊達。」

ふふ。まるで北欧人そのものが、その作品に反映されているのですね。この文の続きも、読み応えあり!みなさん、買ってから確認してみてくださ~い。

他にも、今まで「当たり前」だと思っていたことが、三田さんの解説で「そうだったのか!」と分かったところがあります。
なぜ北欧は、大きなキャセロールをどんとテーブルに置いて、皆がそこから取って食べていくスタイルが多いのか・・・。やはりここにも歴史的な背景と食の因果関係が解き明かされてます。くどいですが、みなさん、買ってから確認してみてくださ~い。

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デザイナーの紹介が合間、合間にはさまれているのですが、興味を惹かれたのはこのデザイナーです。
フィンランドの「リーヒマキガラス」デザイナーの「タマラ・アラディン」。
ロシア系で客室乗務員からデザイナーへ転身、という道を進んだそうですが、彼女に関する資料は少ないとのこと。三田さんは、フィンランド国立ガラス美術館の主席学芸員に取材をします。スターデザイナーたちの陰に隠れていたアラディン。作品数は多いのに知られていないキャリアやデザイン姿勢、そして「へ?」と驚く現在の彼女の姿。まさに、三田さんにしか書けないストーリだなぁ~と。
作品を買うだけ・鑑賞するではなく、こうした背景が分かるのはワクワクしちゃいますね。

本書では、三田さんがセレクトした素敵な写真がたくさん掲載されていて、読者を楽しませてくれます。
さらに北欧各国名物料理のレシピが付いていて、美味しいお料理とそれに合ったビンテージ食器の世界は・・・うっとりしちゃいましょう♪ (北欧風アンチョビの作り方まで教えてくれるなんて~)

ただ現状の「北欧デザイン」に関して、悲しい現実も触れられています。
ブランドによっては、「手彩色の製品は現在では作られていません。焼成時間もかつての4分の1ほどに短縮された製品もあります。何よりも製品のほとんどが北欧ではなく低コストで生産できる東欧やアジアといった外国で作られています。」とのこと。

前述の「タマラ・アラディン」の章でも、こんな主席学芸員の証言があります。
「北欧ガラス産業は衰退にあります。」そして具体的なブランド名を挙げて、その衰退の事実を明らかにしてくれます。

三田さんの文章にあるように、「北欧で作られたものた北欧のもの」はビンテージでしか得られない。。。。これが現実なんですね。

他力本願の私は、三田さん夫妻がハードな買い付けで、素敵なビンテージをたくさん日本に運んでくれ、そしてFukuyaの毎週木曜日の新着アップを楽しみにしたいと思いま~す。
すでにFukuyaでビンテージをお持ちの方も、これからビンテージにちょっと触れてみたいな、という方にもマストな本であることは間違いありません。

最後に・・・
三田陽子さ~ん、処女作おめでとうございま~す!!
ダンナさ~ん、妻を支える夫はけなげで~す。私への毒舌は快感になってきました~。ふふ。