それぞれのノルウェー留学~サユリさんの場合~

ノルウェー夢ネットHPに、「留学体験」というコーナーがあります。せっかく貴重なノルウェー留学をエッセイで書いてもらおうと始めた企画ですが・・・。
今まで知り合いにこちらから書いて下さい!とお願いして、忙しい中、書いていただくことがほとんどでした。
ただ、ノルウェー経済経営大学(NHH)に留学されたサユリさんはご自分から「書きたいです!」とサイト宛にメールを下さり、「おお~~?」と驚きました!
それから、月1ペースで「ベルゲンからこんにちは。」というエッセイを美しい写真とともに寄稿してくれました。
こちらからご覧になれます⇒http://norwayyumenet.noor.jp/hp/studie/studie06.htm

エッセイをいただく度に、「楽しそうな留学生活でいいな~」とうらやましく感じました。私の留学生活は、常に課題と試験に追われて青色吐息だったので(涙)・・・。
サユリさんは留学を終えて帰国し、関西の大学に戻りました。東京に用事がある折りに、拙宅に遊びに来て下さることになり、ワクワク、ドキドキ。
そして当日、サユリさんはスレンダーなのにノルウェー人のように大きなリュックを背負い「ノルウェーのお土産です」とノルウェー式パンケーキの素とKvikk Lunsjをくれました♪

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私も日本でできる「ノルウェー風食材」でおもてなししましたよ~(シュリンプばんざーい!サーモンばんざーい、アクアビットジャパンさんに感謝!お皿はFukuyaさん)。

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サユリさんは、エッセイ同様、とても明るく前向きな方でした。すでにノルウェーが恋しいとのこと・・・うん、その気持ちは分かります!
エッセイでは書き切れなかったキャンパスライフについて伺うと・・・「NHHって、なんか他の大学と違う??」と疑問がむくむくと沸いてきます。

ちょっと解説すると、経営や経済学部はノルウェー人学生にとって人気の学部です。中でもNHHは、ノルウェーで一番の経済系大学として知られ、政財官の要人が巣立っている名門なのです。サユリさん曰く「講義は真面目でしたよ」とのことですが、大いに納得。
・・・ではどんなところがNHHと他大学で違うか?と感じたのは「学生たちのリッチさ」でしょうか。学生たちは有名ブランドの服・バッグ・財布などが当たり前。日本より倍の値段はする自動車の所有率も高い。卒業パーティの写真を見せていただくと、まるでアメリカのドラマで描かれるような華やかな装い!こ、これがノルウェー人なのか~~??
バイトもしないで、そこまでリッチな生活を満喫できる学生たちは、きっとお金持ちの子弟なのだろうな~と想像します。

・・・すみません。もっとサユリさんの体験について書いてみましょう。
授業だけでも忙しかったようですが、「もっと留学を充実させたい」と、写真部(高いカメラがごろごろあったそうです)、学生新聞(イラレ、フォトショなど各種ソフトは使いこなせるようになったそうです)、そしてInternational Commuttieetという留学生とノルウェー人の架け橋となるサークルに入っていたそうです。最後のサークルはなんと入部に関し面接があったそうで、1度は落ちて2度目で見事に入れたとか。まるで就職の面接のように厳しかったとかで、そんなにハードルが高いサークルがノルウェーの大学にあったとは・・・またまたびっくり! 

同サークルが企画した「World Dinner」というイベントで、とんでもない量の巻き寿司を作ったそうです。お寿司はとても人気であっという間になくなったとか。
私は、これから留学する生徒さんたちに「巻き寿司を作る練習をしましょう!」と言ってますが、やっぱりこのアドバイスは有効です。

サユリさんはノルウェー語講座も受講されたそうです。「どこの国の留学生が多かったですか?」と聞くと「ドイツ人」とのお答え。お互いに「ドイツ人は、すぐにノルウェー語が上手になってずるいですよね~」となぐさめ合いました。
さらに私の留学時と違うな~と感じたのは「日本語に興味を持つ学生が多かった」とのこと。いろいろ質問をうけたそうです。
ベルゲンの小学校で日本語を教えている日本人女性と知り合ったサユリさんは、高校に出向いて出張授業を行ったそうですが、生徒たちのレベルの高さに感動したそうです。
さっきの「巻寿司」ではないですが、ノルウェーに行かれる予定の方は、日本や日本語についても最低限、説明できるようにしておくことをお勧めします!

オスロよりベルゲンについての知識はなかったので、サユリさんから教えてもらったベルゲン話も興味深かったですね~。
オスロへの対抗意識」はやはり存在するそうで、よく学生たちはバカにしたように「オスロの方言」を再現してくれたそうです・・・(ノルウェー人の方言再生能力は高いですよ~)。
そして、オスロやスウェーデン国境に近い地域では、安い肉やアルコールを求めてスウェーデンに買い物へ出かけますが、ベルゲンからスウェーデンはさして近くありません。ではどこへ行くのか? 答えは・・・まさかのポーランド
ベルゲンから超格安フライト(5000円くらい)でポーランドに行かれるので、ポーランドで「安い!」を連発しながら買い物を楽しんでいるそうな・・・。ノルウェーへはポーランドから移民がたくさん来てますけどね~。

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NHHはオスロ大学やベルゲン大学よりも学生数は少なく、よりアットホームで「NHH文化/伝統」があると感じました。
5/17のナショナルデーは「17.mai frokost」(5/17の朝食)をホールで開催したそうです。大人たちも、レストランやホテルで、豪華な「17.mai frokost」を楽しむ習慣がありますが、大学でそれをやってしまうなんて・・・。オスロ大学とかでは無理ですよね~。

サユリさんの留学話を伺い、ホントに「留学話はその人の数だけあるわ~」としみじみ。勉強、サークル活動と充実したサユリさんの話は、ノルウェー愛にあふれていて、しなびきった「ノルウェー伝道師」にとってまさに「アンチエイジング効果」がありました!
嬉しいことに「ノルウェー男子が北欧で一番イケメンです!」と断言したサユリさん。留学エッセイの番外編で、そのテーマについて書いて下さると半ば強引に約束させちゃいました~。

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せっかくのノルウェー留学を将来に生かしたい、と語るサユリさん。
マーケティング専攻とのことで、ぜひもっと日本でノルウェーが人気が出るように「カリスマプロデューサー」になって盛り上げてください!と強く願った次第です♪

余談:「ノルウェーに留学が決まった」と周りに話すと、「あ、スウェーデン」「フィンランドね~」という間違った反応が多く、たくさんのムーミンやマリメッコグッズをもらったそうです。。。。ありがちですよね~。

2015/6/30 | Category : 留学体験 | Author : norway-yumenet

紙人形

「ノルウェーに何回行ったんですか?」という質問・・・返答に困ります。答えは「数えていません!」
今日お見せするブツはまだ、ノルウェー「巡礼」の初期。お土産屋さんで買ったものです。写真をどうぞ~。

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ノルウェー語で「Papirdukken」と書いてありますが、「紙人形」ですね。
この女性はMaritさん。横に描かれているのは、ノルウェー各地のブーナッド=民族衣装。
左は南ノルウェーのVest-Agder、左側は、西ノルウェーのHardanger地方のブーナッドです。
それぞれの衣装に、Maritさんに着せられるように、白い折りがありますが、とてもじゃないけどハサミで切って、「紙人形を作ってみよう!」という気持ちになれないですね~。

もう20年以上前に買ったノルウェーの紙人形。
最近はこのお土産、あまり見かけない気がするのですが、昔はいっぱい売ってましたね。各地方のブーナッドをコンプリートしたかった!!

祝!アクアビットジャパン15周年イベント~後篇~

・・・ということで、当日の6/14(日)。
私はボランティアの生徒さんとともに、早めに会場入り。

イベント開始は14時半。持ってきたタブレットPCの画面がうまく動かない!と大騒ぎしますが、何とかなって一安心。開始時間が近くなり、北欧男子たち=ノルウェー人のジャック、デンマーク人のイェンスさん、スウェーデン人のヨハンさん、フィンランド人のビッレさんが会場入りします。4か国揃うのは珍しいので、テンションUP!
飲み物は何がいい?と聞くと一様に「シュナップス!」と言うので、もう「スナック北欧」の様相・・・。

(左から)イェンスさん、ヨハンさん、ビッレさん、ジャック

(左から)イェンスさん、ヨハンさん、ビッレさん、ジャック

始まる前に、それぞれの母国語(ビッレさんは英語)でみんなでおしゃべりをしていたのですが、自己紹介が終わった後のテーマは・・・
どうして日本の選挙カーはあんなにうるさいんだ!」問題でした~。この話題は、他のノルウェー人からも「日本に来て驚いた」と言われましたし、いわば「ここがヘンだよ、日本」の鉄板ネタなのかな~と推測。日本人が「なんでノルウェーってこんなに物価が高いの!」と愚痴るのと同じ感覚かもしれません。
「どうして日本の政治はあんなにひどいの?日本人はどう思っているの?」とジャックに聞かれたので、「日本人は長時間労働で疲れ切って、政治のことを考える余裕がないんだよ」と答えると、「なるほど~」と納得されました・・・。

お客さんたちも会場入りされ、にぎやかな雰囲気に。
まずはアクアビットジャパン代表の福北さんからご挨拶。そして私が自己紹介兼挨拶をしました。
肝心のプレゼンの内容は、前回も書きましたがFukuyaさんのブログアクアビットジャパンさんのブログをご参照ください!(手抜きと思われるでしょうか、こちらの方が完成度が高いのです!)

夏至祭という言葉は、それぞれの言葉で何ていうの?からスタートし、「北欧のアニキ=スウェーデンの夏至祭がすごいらしい!」と続けます。ですが、スウェーデン=北欧のアニキ、という説にノルウェー・デンマーク・フィンランドチームは「そうは思わない」と切って捨てて、爆笑しちゃいました~。

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スウェーデンの夏至祭(Midtsammar)につきものの草花であしらったポール、可愛い花飾り、おいしそうな新じゃがとニシンのスライドを見せますが、ちょっぴりアイロニーなヨハンさんが、流ちょうな日本語で「実際は・・・」と話すので、これもウケました~。

こんなにきれいなスウェーデンの美しい夏至祭ですが、地元の人も「どうしてやってるの?」と思っている「カエルダンス」の映像を流します。
このカエルダンスの映像は「世界記録に挑戦!」と大人数で、カエルダンスをしているものですが、情報提供者はスウェーデン在住のヘレンハルメ美穂さんです。
Youtubeからご覧になれます⇒https://www.youtube.com/watch?v=e3ft1YyUkYY

スマートでイケメン・美女の多いスウェーデン人がなぜこのようなダンスに興じているのか・・・。ヨハンさんは「この踊り方はちょっと変!」と申し立てるので、「じゃあ踊って!」と振ると、なぜか私・ジャック・ヨハンさんの3人組でカエルダンスをやる羽目に・・・。その後、ヨハンさんはうさぎ飛びに似た「カエルダンス」を披露してくれました。
他にもトークはしましたが、タイムアウトで、ようやくシュリンプ食べ放題タイムに!ジャック、イェンスさん、ヨハンさん、ビッレさん、Tusen takk!でした♪

シュリンプ以外にもおいしいパン、サーモンなどご馳走が並んで、みなさん、嬉しそうでしたね~。私はいろいろな人とお話ししたいので、テーブルを回りました。
初対面の方でもテーブルが一緒になると会話がはずんでいたようで、北欧好きな方たちにとっては、おいしいシュリンプを食べつつコミュニケーションタイムとなったかな~と思いました。

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喧噪の中、お開きとなり、会場を片付けながら、1階の物販コーナーへGo!

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こんなものを買いました!伝道師には欠かせないノルウェー国旗がゲットできて満足でーす♪

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今回のプレゼンのお蔭で、ノルウェーだけではなく他の北欧諸国の夏至祭についても調べて知ることができ、また各国代表から「生の声」を聞くことができ大満足です!
改めて、このような素晴らしいイベントに参加する機会を与えて下さったアクアビットジャパンの皆さまに感謝です!
もちろん、参加者の皆さまにも感謝を申し上げま~す♪ ボランティアの生徒さんもたくさん働いてくださり、ありがとうございました!

つづかない

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「7月期ノルウェー語レッスン」は絶賛、募集中です!
「初心者コース」は現在、平日夜と日曜10時半とで待機者の方がいらっしゃいます。
いきなり「10回のコースに申し込むのは不安」という方は、初回体験レッスン(3500円)を受けていただき、継続するかどうかを
決めるのもオススメですよ~。
その他のレベル、プライベート、スカイプレッスンもありますので、お気軽にお申込み・お問合せをください♪

詳細はこちらから⇒http://norwayyumenet.noor.jp/hp/info/norskkurs/norskkursannai.htm

2015/6/25 | Category : イベント | Author : norway-yumenet

Hei&声の大きさ

あいさつの作法~ノルウェーの場合」でも書きましたが、Hei!は日常生活では欠かせない挨拶です。

先日、九州からわざわざプライベートレッスンを受講された生徒さんに、Hei!の大切さを強調しました。
とりあえず、Hei!を使った方が、印象が良くなりますよ~、ちゃんとHei!と言われたら自分も返しましょうね、と。
現在、ノルウェー旅行中の生徒さんからメールが来ました。「Heiはすごいですね。反応が違います!」と書いてあり、嬉しくなっちゃいました。

牛にもHei!であいさつしましょう

牛にもHei!であいさつしましょう

このHei!は、出会った時、目があった時などにする挨拶ですが、実はもっともっと使える場面があるのです!
例えば、帰宅した時・・・
A: Hei!
B: Hei!
と挨拶します。日本語の「ただいま」「お帰りさない」に相当するのは、このHei!になるのです。
ということで、おさらいすると
Hei=おはよう、こんにちは、こんばんは、ただいま、お帰りなさい
を網羅してしまう挨拶ということになりますね。

・・・ということで、たかがHei、されどHeiということで、Heiは侮れない単語と言えるでしょう。

他にレッスンをやっていたり、他のシーンでも気になるのが「日本人の声の大きさ」です。
特にノルウェー語を話すときは、自信がないせいか「声が小さくなりがち」。これ、すご~く勿体ないです!
かなり話せる人でも、声が小さいだけで相手と意思疎通できる確率は下がってしまいます・・・。
なぜなら、「ノルウェー人、声が大きい」からです。

1対1で、親切なノルウェー人ならば、小さな声でも拾ってくれるでしょう。
でも、大人数で喧噪の中では、声が小さいと・・・最悪、誰も聞いてくれず、「リアル、ひとりごと」・・・。これかなり凹みます。

声が聞こえない!

声が聞こえない!

呼吸法の違いでしょうか?ノルウェー人は声を張っている感じはないのですが、通る声です。
さらにノルウェー在住の移民で、お世辞にも発音は上手でなくても、ちゃんと会話が成立してしまう人の声は「例外なくデカイ」。

私も昔は声が小さかったです。
ただ、ノルウェーへ留学し、または何度も訪れていく中で、「Hæ?」(「何言ってるの?」)を連発されて、自然と声が大きくなっていった気がします(加齢による聴力の衰えとは考えたくないですね~)。
なのでレッスンでも「声は大きく」を心がけていま~す。

自信がないので小さな声⇒通じない⇒さらに自信を喪失して声が小さくなる・・・という悪循環にならないようにするためには、「声の大きさ」がキモ。
ノルウェー語が通じる確率がUPしますので、ぜひ実践してみてください!

余談:
この逆もあります。ノルウェー人留学生の友達が日本に遊びに来た際、都内の地下鉄で大きな声で話すから「恥ずかしかった」と告白した例がありました。
特にお酒が入ると・・・(以下、自主規制)。

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「初心者コース」は現在、平日夜と日曜10時半とで待機者の方がいらっしゃいます。
その他のレベルもありますので、お気軽にお申込み・お問合せをください♪

詳細はこちらから⇒http://norwayyumenet.noor.jp/hp/info/norskkurs/norskkursannai.htm

ローズマリング~Rosemaling~

日本では「ローズマリング」として知られる装飾スタイル。ノルウェー語では、rosemaling(ローセマリング)と言います。
ノルウェーでは、18世紀~19世紀に花開いたものです。と書いても、ピンとこない方が多いと思うので、写真をどうぞ!!

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あ、この模様見たことがある!と分かりました?
民族博物館には、このローズマリングで装飾された家具や古民家が見られますよね~。
あとお土産屋さんにも、ローズマリングが描かれたモノがいろいろ並んでいます。

ローズマリングは、アメリカに移住したノルウェー系移民が紹介し、アメリカの方が今では人気なの?というイメージがあります。
ウェブ版の「ノルウェー大百科事典」によると、Hallingdal(ハリングダール)やTelemark(テレマルク)地方でまず発達したようですね。
そしてフランス発祥のロココからの影響も受けているとは・・・全く気づきませんでした~~。

検索したら、日本でもローズマリングペイントが習える場所があるようですね。
優雅に描いてみたい・・・と全く絵心のない私でも妄想しちゃいました。素朴さと優雅さが融合した独特の芸術です。