思い出のチョコレート

都内の語学学校でノルウェー語を始めたのは、1994年のことです。なんて昔!
その時は、現在、東海大学北欧学科の森先生とノルウェー人留学生が交互にレッスンを受け持ってくれました。
ある時、ノルウェー人の先生が「みんなにお土産があります」と言って、配ってくれたのがこのチョコレートです。

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そう、IKEAでも売っている「Daim」チョコレートです。
その時、生徒たちは「おお~!!」と感激し、チョコレートを食べました。
今のように北欧のものがたくさんあるという状況ではなかったので、なんと貴重な!と思ったのです。
まるで進駐軍にチョコレートをもらう子どもの気分(←さすがにこれは実体験ではありません)。
先生は「本当はスウェーデンのチョコレートなんだけどね」と言い訳していましたが、今でも記憶に残っている思い出のチョコレートです。

今、生徒さんや知り合いの方からノルウェーのチョコレートをもらう機会は多いです。
レッスン中に出すことがありますが、「ノルウェーのチョコレートは初めて」という方もいて感激して下さり、こちらも嬉しい限りです。

さてDaimはずっとスウェーデンのチョコレートだと思ったのですが、ノルウェーの大手チョコレート会社「Freia」のHPに自社製品として紹介されているんですよね。
こちらからご覧になれます。
ノルウェーが買収しちゃたのでしょうか?? いずれにしても「Daim」はスカンジナビアの人たちになじみのあるチョコレートですね~。

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9/6(日)セレクトレッスン「ネイティブによる発音練習」を開講します!
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歩く、歩く、歩く!

ノルウェー語レッスンのテキストは、ノルウェーで出版されたものを使用しています。
読者は「ノルウェーに何らかの事情で住むことになった人」を想定して作られているので、「ノルウェー人のライフスタイル」が内容に反映されています。それを読みながら、読者に「マネしてね」という意図があるのかな~と想像しています。

テキストをめくってみましょう。
読んでいて気づくのは、「余暇時間の過ごし方」についての会話の多さ!
実際、ノルウェー人の労働時間は短く余暇時間は長いので、おのずと「週末は何をする?」「帰宅後は何をする?」といった会話が多いことに基づいているのでしょう。

初心者用に読んでいるテキストでは、さまざまな国の登場人物がとあるノルウェーの街に住んでいる設定ですが、セリフがいちいち「ノルウェー人っぽい!」とウケてます。
例えば、
「私たちは散歩をするのが好きです。家に座っているばかりは好きではありません。」

この「家に座ってばかり」という行為は、大半のノルウェー人が「良心の呵責を覚える」(!!)ほどネガティブな響きがあります。
なので、仕事帰りや週末になると、散歩やトレッキングをするノルウェー人はたくさん!雨でも散歩しちゃうのが、ノルウェー人です。
テキスト内には、「ノルウェー人と余暇時間の過ごし方」という統計が紹介されています、1位は納得の「散歩」です!(2007/2008年)

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そして、テキストには「外に出ること」を奨励することわざも紹介されています。

Ut på tur, aldri sur. (ウートゥ ポー トゥール アルドリ スール)

日本語にしにくいのですが、「散歩に出れば、不機嫌にはならないよ」といった意味ですね。

小さい時から歩く!

小さい時から歩く!

たしかに首都オスロでも、中心地を15分くらい移動すれば、森や湖、海、ちょっとした丘など散歩など盛りだくさん!
東京にいる時はそんなに歩かない私でも、ノルウェーではついつい歩いてしまいます・・・純粋に楽しいですね~。
ということで、ノルウェーに住んでいる・旅行で行く人には、「歩くこと」をオススメします♪

散歩ではなく、例えばどこかに行きたいとしましょう。
ノルウェー人に「どうやって行けばいい?」と尋ねると、「あ、こんなの30分くらい歩ければ行けるよ」とさらっと答えが返ってくるのですが・・・。
30分で到着できた記憶がな~い!!
足の長さのハンディがあるとはいえ、「このくらいだったら歩く距離感」が日本人とノルウェー人はかなり違う気がします。

オペラ座も歩けます

オペラ座も歩けます

ノルウェー人ではなくても、向こうに住んでいる日本人の友達も、距離感がノルウェー人化していて笑いました。
「あそこまですぐだから歩こう」と言われて、一緒に歩くと結構な距離だったことは数知れず・・・。
まるで「ノルウェー人あるある」ですね~。
「一緒に散歩しよう」と言われて、普通の靴でついて行った時も「ワイルドな山道の散歩」で靴がダメになったこともあります。
うん、これも「ノルウェー人あるある」です!

残念ながら東京に帰ってくると、歩くことが少なくなってしまいます。
ただ「1日ずっと家にいる」と、なんか落ち着かないですね~。
なので、たとえ近所でも、たとえちょっとした距離でも毎日、外には出るようにしています。

にしても、ノルウェーにいると歩ける距離が長くなるのがフシギ・・・。
言葉が日本語からノルウェー語にスイッチするように、行動様式も「ぷちノルウェー人」になっているのかも?
次の渡ノルが楽しみです♪

評価をお願いしたいバッグ

今日、お見せするバッグは、オスロで必ず行くデザイナーショップで買ったものです。貴重なMade in Norway!
一目見て「可愛い!」と思ったのですが、店番をしていた日本人の友達は「そんな地味な色でいいの?」と聞いてきました・・・。
どう思います、率直に?

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日本でこのバッグを持っていると、何度か「ボタンが可愛い」とか「いいね」と誉めてもらったことがありました。
中には「まさかお手製?」と聞かれたことも・・・素朴な風合いということでしょうか。ということで、いまだ「評価がゆれている」バッグです。

ちなみにバッグについているリフレクターは、「ノルウェーについて学ぶサロン」でおなじみのアネッテさんが販売しているものですよ!詳しくはこちらから~。
と、バッグもノルウェー、リフレクターもノルウェー、と「ノルウェー愛にあふれた」バッグです♪

誰が「ノルウェー人」?

ここ何年か、ノルウェーの新聞や本、テレビでこの表現をよく見かけるようになりました。

etnisk nordmann

日本語にすると「エスニック・ノルウェー人」です。この時点で意味が分かる人はいますか?
etniskは、英語のetnicに相当します。ちなみにノルウェー語辞書で意味を引くと「特別の民族、人種」という意味ですね~。
で、この「エスニック・ノルウェー人」は、移民系ではない「純粋なノルウェー人」(!!)という意味で、使われています。

この語が出てくる度に、「それにしても訳しにくいフレーズだな~」と思ってしまいます。
というのも、日本では「エスニック」は「エスニック料理」を連想することが多く、また「エスニック料理」自体が限られた地域の料理を差すような傾向がありますね。
世界規模からすれば、日本食も「エスニック料理」にどんぴしゃ当てはまるかと思いますが。
このような日本における「エスニック」の使われ方がヘンだよ、というのは文筆家の山口文憲さんがずいぶん前に指摘されていました。

・・・ということで、何かモヤモヤする「エスニック」という単語。
ではなぜ単に「nordmann」(ノルウェー人)ではなく、「etnisk nordmann」という単語がノルウェーで使われる頻度が増えたかと言うと、移民の数が増加していることと関係があります。つまり「移民」または「移民2世、3世」のノルウェー人が多くなっているので、そうではないノルウェー人と区別する必要が出てきたのですね。

etniskも悩ましいのに「nordmann」の定義も大ざっぱです。
ノルウェー語の単語の起源について解説した『ORD ORD ORD』(Helene Uri&Ingebjørg Tonne著)という本から引用してみましょう。
「Nordmannという単語を辞書で引くと、”ノルウェー出身の人々”としか書かれていない。今、私たちがこの言葉を使う時の曖昧さを反映している」。
意味をぼやかすことで、使い方も広義に亘りますよね~。

おそらく昔は、せいぜいデンマーク、スウェーデン、アイスランド、フィンランドなど北欧圏、ドイツやオランダなどのノルウェーに近い祖先をもつノルウェー人くらいしかいなかったのかもしれません。
ですが、1960~70年代くらいから「非西欧諸国」の移民や難民が増加し、多種多様な「移民社会」に慣れていなかったノルウェー人は混乱してしまったのかもしれません。
確かにノルウェーの市民権は持っていて、ノルウェー語も話せるけれど、みんなひっくるめて「ノルウェー人」としちゃってOK?とは言いにくいという逡巡が「etnisk nordmann」なる単語ができたことにつながったのでは?と推測します(あくまでも推測です!)。

日本語の訳しにくさに話を戻すと、このetnisk~人は、「生粋の~人」とか「白人の~人」と訳されている例を見ました。
「白人」は意味が広すぎますね~。訳者の苦労がしのばれますが・・・
「生粋のノルウェー人」・・・江戸っ子か!とツッコミを入れたくなります・・・。

何度かノルウェー語レッスンで、生徒さんたちに「どう訳すのがいいと思います?」と聞いたことがありました。
「本物のノルウェー人」、「ネイティブノルウェー人」などが挙がりました。「ネイティブノルウェー人」・・・なんか、かっこいい!
「”エスニック・ノルウェー人”は分かりにくい」という意見が多かったですね。本当はこれが一番、原語に近いのに。

ということで、「etnisk nordmann」のしっくりくる訳語と、そもそも「純粋のノルウェー人」って誰なの?と根源的な疑問をいただきつつ、この稿を終わりにします。

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塩さばTシャツ

新創刊となってもうVol.3まで出ている「StyleNorway」。在日ノルウェー商工会議所が中心になって、ノルウェーの情報やコラム、きれいな写真などが楽しめるWebマガジン&紙版もあります。

私はノルウェー語の生徒さんたちやサロンで配るために、部数を多くいただいているのですが、毎回、気になるコーナーがありました。「読者プレゼント」です。
各号、プレゼントは違っていても毎回「ノルウェー水産物審議会の”サバTシャツ”」が出品され、存在感を放っていました。
こんな珍しいモノ、欲しい!と思い、ようやく第2号の際に、思い切って応募してみました!
・・・しかし、当然といえば当然ですが、プレゼントは送られてきません・・・・案外、倍率が高いのかも?と応募したことすら忘れていたら・・・
キターーーーー!!!!!! どうぞ味わい深いTシャツをご覧ください♪

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このTシャツ、なかなかいいですよね~。
きっと「このTシャツを着て、”ノルウェー伝道師をやりなさい”」という啓示なのかもしれません。
ノルウェー国旗柄のはち巻きも締めた方がいいかもしれませんね~♪