ノルウェー語で探す”ネコ”のあれやこれ

予定通りならば、明日からネコを飼うことになります。
今まで飼った経験がないので、翻弄されるのは間違いないのですが・・・。

ノルウェーでは、犬の方がよく見かけます。ネコを周りで飼っている人はいないのですが。でも、ノルウェージャンフォレストキャットは日本でも有名ですよね~。あ、私が飼う予定のネコは違います。
ということで、私の「ネコ記念日」を前に、ノルウェー語でネコにまつわることわざや表現を探してみましょう~(強引な展開)。

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とりあえずネコはKatt(カットゥ)と言います。呼びかける時は”Pus, pus“(プスプス)と言いながら近寄りますね。

辞書を引くと、こんな表現があります。

kattvask“→直訳「ネコ洗い」=「早風呂」!・・・日本語の「カラスの行水」に相当?
leve som en katt og hund“→直訳「ネコ犬の仲=仲が悪いこと」→意訳「犬猿の仲」??
slippe katten ut av sekken“→直訳「ネコを袋から放す」=「暴露」になるそうです。今だったら「文春砲」?
i mørket er alle kattter grå“→直訳「暗闇ではすべての猫は灰色」=「みんな同じに見える」の意味です。

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今まで知らなかった表現ばかりで、勉強になります~。へー、ほー、と感心しきり。
偏愛絵本の1冊に”Kattens skrekk“「ネコの恐怖」(Fam Ekman作)があるのですが、ひたすら犬におびえるネコが描かれているんですよね。
上に書いた「ネコ犬の仲」のことわざがから、この物語ができたのかな?と想像するのも楽しいです。

「ネコの恐怖」から

「猫の叫び」から

さてネットでちょっと検索したら、こんな表現がありました。

kattemenneske“=「ネコ人間」・・・猫が人間になったのではなくいわゆる「ネコ派」くらいの意味でしょう。
じゃあ「イヌ派」に当たるのは・・・”hundemennske“=「イヌ人間」がありました!

さて明日から、どんなネコ生活が待っているのでしょうか?
人気の猫ブロガーになりたいな~、という妄想を抱きつつ・・・。

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甘いおかゆ

説明が難しい日本食。たくさんありますね~。納豆とか納豆とか納豆とか(嫌いなあまり3回も書いてしまった・・・)。
ノルウェー料理でも「これどう説明しよう?」と頭を悩ますものがありますが・・・。
これはさしずめ「甘いおかゆ」とでも説明すればいいのでしょうか?英語だと”porridge”になるみたいです。

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Rømmegrøt(ロンメグロートゥ)のインスタント袋です。自分で買ったのか、どなたかから頂いたのかかなり長期間、台所の棚に眠っていました。

2回目にノルウェーへ旅行した1993年。フィヨルド観光バスのガイドさんが、日本生まれのノルウェー人でこの料理について説明してくれたんですよね。
「ノルウェーには、甘いおかゆがあって、でも私は日本で生まれ育ったから、この味にはなじめないんですよ」と言ってました~。

その後、せいぜい1,2回しか食べる機会はなかったのですが、上にシナモンパウダーをたくさんかけ「特においしくもまずくもない」という印象でした。
ただ、「日曜の夕食にRømmegrøtしか食べないノルウェー人がいる」という証言を留学日本人チームから聞いたことがあり「え??」と思ったのですが・・・。

現在、フォルケホイスコーレに留学中の元生徒さんが「うちの学校では日曜にRømmegrøtしか出ないんです。もう辛くて・・・」と本当に辛そうに告白されてました。
「たまーに食べる」くらいならばいいと思うのですが、これしか出ない日曜の夕食はさすがにキツいわ~と思ってしまいます。

でもこのRømmegrøtは、クリスマスに食べる習慣もあるんです。
Rømmegrøtをみんなで食べるのですが、中にアーモンドが入っていた人は「来年いい年になる」みたいな言い伝えがあるみたいですよ~。
ある人にとってはおめでたいRømmegrøt。ある人にとってはほぼ苦行に近いRømmegrøt。
深い食べ物です。

えーっと

ノルウェー語レッスン中に、生徒さんが発する言葉のトップが「えーっと」ですね。
「~ですか?」と質問した時など、即答の場合もありますが、「えーっと」がまず出てしまうのが可笑しいです。
かくいう私も、ノルウェー人と会話する時に、よく「えーっと」が出ちゃうんですよ。
いつもオスロで居候させてもらっているアウドさんは「えーっと」という言葉を覚えてしまったほど・・・。恥ずかしいです。

ですから、日本語ができる外国人でこの「えーっと」までマスターした人は、「再現率高い!」と感動しちゃいますね。

えーっと

えーっと

ではノルウェー語で「えーっと」に相当する単語は何があるでしょうか?
英語のwellに相当するvel(ヴェル)がまず浮かびます。
”Vel, hvordan kan jeg svare på….”「え~と、どうやって・・・に答えればいいのか」みたいな感じで使えますね~。

他には、”skal vi se“(スカル・ヴィー・セー)という表現がありますが、velとはちょい用法が異なります。
skal vi seは、こちらが何か質問して、”skal vi se…. jeg skal sjekke det”「えっと、ちょっと調べてみる」のように「ちょっと待って」とニュアンスが近いですね。

「えーっと」以外にアウドさんが覚えたノルウェー語は「いただきます」です。
言葉の意味を説明したら、「素晴らしい!」と感動されたんですよね。以来、私と食事する際は「いただきます」と言って食べるんです。
あ、重要なこと書き忘れました。「いただきます」に相当するノルウェー語はないんです。
だから、みんながいきなり食べ始めるのに違和感が未だにありますね~。

いただきます!

いただきます!

でも「ごちそうさま」はありますよ。
Takk for maten!”(タック・フォー・マートゥン)直訳「食べ物にありがとう」→「ごちそうさま」です。

海外で「Sushi」を筆頭に、日本食レストランが増えていますが・・・。ネーミングに苦労しているのでしょうか? 苦笑することもしばしばです。
(ストックホルムの「ブルーライトYOKOHAMA」とか)
「えーっと」という店名の日本食レストランができたら、「お、やるな!」と思っちゃいます!

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ふしぎ!

自分が子どもの頃って、あまりに昔過ぎて記憶が彼方なのですが・・・
でも、たわいもないこと、ちょっとしたことでたくさん笑っていたような気がします(小学校卒業のアルバムにも”いつも笑っている”と書かれました)。

ノルウェーには、子どもが笑顔になれること間違いなし、言葉遊びを楽しめる詩集があります。表紙はこんな感じです!

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タイトルは”Så rart“「とってもふしぎ」です。
作者はInger Hagerup(インゲル・ハーゲルプ)という詩人。戦中は、ドイツへの抵抗詩を書きましたが、このように子ども向けの作品もあります。
表紙から「面白そう」な雰囲気が伝わってきますが、おさめられた詩は「言葉遊び」やナンセンスだけど奥が深いものなど。
それに「これがノルウェーの作品?」と思うほど可愛くてステキなイラストが添えられています♪

タイトルになっている”Så rart”は、「木にぶら下がっているコウモリは夜、どうやって眠っているの?」「クモの体は小さいのにどうやって長い糸がしまってあるの?」などまさに「とってもふしぎ」なことが詩になっています。
ノルウェー語の韻も「うまい、座布団10枚!」という使われ方で、これは訳せないでしょ?と思ってしまいます。

この本は私のお宝ですが、5/15開催予定の「ノルウェーについて学ぶサロン」 (「ノルウェー絵本を訪ねる旅~みんなが幸せになれる絵本づくりのしくみ」)に持参しますのでお楽しみに!

日本語にあってノルウェー語にない表現

私のように会社勤めではない人間でも、日々、メールのやりとりはあります。
「お世話になっています」
「お疲れさまです」
「よろしくお願いします」
これらは頻出フレーズですが、結論から言えば、ぴったりと合うノルウェー語にはありません!
ま、日本語にはあってノルウェー語にない表現は他にもありますが、ちょっと絞って書いてみますね。

上の3つのフレーズは、自動的に書いてしまう、しかも何をどう「よろしくお願いします」か分からない場合でも使える便利なものです。
言葉は、そこに必要があって生まれるものだと思うのですが、ノルウェー語にはないということは「ノルウェー人は思いもつかない表現」ということなのでしょうか?

ノルウェー人と会った時、メールをする時の挨拶はビジネス関係であっても・・・
Hei!「やあ」
Hvordan går det? 「元気?」
Takk for sist!「この間はありがとう!」(最後に会ったのが5年くらい前でも使える便利な表現です)

みたいな感じですかね。
ノルウェー人は”gå rett på sak”「本題にすぐ入る」のが好きな人たち。ミーティングもメールも短いのが一般的です。
なので時候の挨拶はそこそこに、とっととテーマに移る傾向がありますね。

英語だとどうなるのかな?とGoogle先生に聞いてみたら、このような「お世話になっています」パターン例が載っていました。
ここをクリックしてみてください

お世話になってます

お世話になってます

なるほどね、と納得しつつ、まぁ強いて近い表現かな・・・と選んだのがこちらです!

Takk for din innsats!”「あなたの貢献に感謝します」

ただこのフレーズは、毎回使うようなものではないです。「スペシャル感」がある表現なので、やはり「お世話になっています」とは完全にイコールにはならないですね。

では「お疲れさまです」について考えてみると・・・う~ん、やっぱり思いつかないです。
英語例を参照してみると、こんな感じでした。こちらから参照くださいね

お疲れさまです

お疲れさまです

じーっとやっぱり日本語の「お疲れさま」と合致はしないです。ニュアンスが異なってますね。
英語の”Good job”に相当するのは、”God jobb” “Bra jobb”などなど。。。こうしたフレーズもやはり「空気のように使うフレーズ」ではないです。
いわんや「お疲れさまッス」なんて再現は無理なんでしょうか??(日本語の先生は大変だ~)

で、最後の「よろしくお願いします」はもはやテンプレ。
今後、この人と付き合いないだろうな~という場合でもメールや電話、打ち合わせの後などに使ってしまう「魔法のフレーズ」。
もうノルウェー語で考えるのが面倒なので、英語の例を見てみましょう!
日本語のうすーい「よろしくお願いします」は”Kind regards”が近いのでしょうか?

よろしくお願いします

よろしくお願いします

じーっと見ていると「友達に言うカジュアルな表現」として”Don’t kill me”という表現がありました。
これをノルウェー語に直すと”Ikke drep meg”になりますが、聞いたことも見たこともないですね~。

もうちょっと普通に使えそうな表現に”Thank you in advance for your help”がありました。
これに似ているのは、”Takk på forhånd“です。på forhåndは「前もって」という意味なので「あらかじめありがとう」といった意味でしょうか。
かろうじて「よろしくお願いします」と、かぶるかもしれません・・・。

結論としては、英語やノルウェー語に直そうとするとより「具体性」が必要だということでしょうか?
日本語の方が「礼儀正しいよう」に見えて「ぼんやり」「抽象的」なのかもしれません。私の頭にはむしろ合っている?

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