オスロのグラフィティ!

憧れのヨーロッパ。
歴史ある街並みを歩くと、「ん???」と目がそこに集中する先は。。。タギングです。
ノルウェー語でもtaggingというのですが、スプレーで本人のサインやメッセージが描かれているものですね。
そんなに歴史ある街並みではないオスロにも、タギングはちょこちょこあります。

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せっかくの美しい建物が台無し~というタギングですが、昨年、オスロのグルーネルロッカ地区でたくさんの「グラフィティ」を見かけました。
タギングよりは、「アート」を感じる気がするのですけど。まずは、トラムの停車場近くにあったのは・・・

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このモチーフが何であるか分かった方は、ノルウェー通!!そうです、ノルウェーを代表するチョコレート会社FreiaMelkesjolaladeを表現したものですね。
こんな大作をよく描いたな~と感心したのですが、どうも違法だそうです・・・。ということは夜中にこっそり描いたのですか?すごいなぁ。

他にもグルーネルロッカを歩いていると、たくさんのグラフィティに遭遇できます。心霊スポットならぬグラフィティスポットですね~。

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軒並み「大作」のオンパレードです。
ほぼ違法行為だと思うので、描いた人は夜中にこっそり行為に及んだと思うのですが、グラフィティにしてもタギングにしても、自分のサインを残すなど、鹿島茂さんの言葉を借りれば「ドーダ!!」の境地なのかな・・・と想像します。アートスクールの近くにグラフィティが多いことから、美大生が描いたのか?想像はふくらみます。

室内にたくさんの市場が並んでいるMathallen(マートハーレン)近くにも、グラフィティを発見!

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グラフィティは、そもそもヒップホップカルチャーとともに人気となったもので「エッジが利いている」というイメージですが、このグラフィティはちょっと流派が違うような・・・?「抒情」を感じまーす。
他にも異なる作風として・・・

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「描き込み感」があまり感じられません・・・「素朴派」?

ちょっとネットでグラフィティのことを調べてみたら「みんなが合法的に描ける壁」が存在するようです。日本もそうしたところがありますよね~。
冒頭のタギングに話を戻すと、ノルウェーで最初のタギングは第2次世界大戦中、抵抗運動の一環として描かれたようです。
爆発的に人気が高まったのは、80年代のヒップホップカルチャーの波がノルウェーにも上陸してからだそうです。アーカイブオスロのサイトの記事に載っていました

この記事にはオスロ美術館がグラフィティとタギングについて、町歩きをしながら、専門家の解説をしてもらうツアーを主催した様子がレポートされていますが、私もそういうツアーがあればぜひ参加したい!と思っちゃいました~。

これらに触発されて、私も「夜露死苦!」とかタギングしてみるか・・・なんて絶対しません!
捕まって高い罰金払わさるのがオチです。鑑賞に専念しましょうね~。

ノルウェー語学習カセット

未だに「ノルウェー語を勉強する教材が少ないですよね」と言われてしまうマイナー言語のサダメ。
一応、何冊かノルウェー語の本を書いた側からすれば、「すみません、そうですよね」と謝る癖がついてしまいました。

でもでもでも!!!私がノルウェー語を始めた頃はもっと少なかったんです。
94年に語学学校に通い始め、並行して購入したのが『エクスプレスノルウェー語』(横山民司、白水社)。
それについていたのが、こちらのカセットです!

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若いみなさん、カセットって知ってますか??
あんまり聞きすぎるとテープがびょーんと伸びてしまうんです。
改めて、こちらのテープを聞きたくてしょうがないのですが、さすがにカセット再生装置がなく・・・。見つめるのみです。
初期の段階では、とりあえず「たくさん聞くのが大事!」と思っていたのですが、テキストなしでは何を言っていたのか分からなかった記憶があります。

今では「CDでも古い」と言われてしまったりしてますが、さて5年後、10年後、学習スタイルはどう変化していくか楽しみですね~♪

ノキアの着信音

私がノルウェーに関わる仕事をしていると言うと、「えっと、ノキアってノルウェーの会社だったっけ?」と気を使って聞いてくれる人がいますが、答えはNEI!
多分、フィンランド人は悲しい顔になると思います・・・。ノキアはフィンランドのゴム会社から携帯電話事業、今では広く通信会社に発展している会社ですよね~。

とはいえ、かつてのノルウェーの携帯事情はノキアユーザーが多かったです。
例えば、コペンハーゲンーオスロ間の飛行機が飛行機が着陸して、みんなが一斉に携帯の電源をONにするとあの聞き覚えのある着信音「チャララーラ、チャララーラ、チャララーララー」が至るところから聞こえてきたものです。今では懐かしい思い出ですね。

実は私もNOKIA携帯を持っているのでした~。

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2005年の夏。1か月もノルウェーに行くことになり、「さて携帯はどうしよう?」と悩み、当時、NOKIAはVODAFONEと協力関係にあったのでしょうか。わざわざ買ったんですよ。今だったらSIMカード換えれば済む話なんですけどね。でも、自分で「ノキアの携帯を使ってみたい」という思いもありました!
日本の携帯とは違った動作環境で、最初は慣れなかった記憶があります。
でも飛行機が着陸して、自分のノキアの電源をONにするとみんなと同じ「チャララーラ、チャララーラ、チャララーララー」が鳴って「おお!」とささやかな一体感を覚えた記憶があります。

今では動かない古時計・・・もといノキアの携帯。
あの着信音が聞きたいです!

・・・念のため「ノキア 着信音」で検索したら、結構、「ノキアの着信音をダウンロードしたい」と思っている人がいるみたいですね。
こちらのYoutubeから、どんな着信音かわかりますよ~。

ノルウェー人気ドラマで知る若者言葉

いつ頃からでしょうか。ノルウェーのサイトに、”SKAM“=「恥」という単語をよく見かけるようになったのは・・・。
NRK(ノルウェー国営放送)のドラマのタイトルだとわかりましたが、「私には関係ないもんね」と特に注意を払いませんでした。

しかーし、あまりにも”SKAM SKAM SKAM SKAM・・・・とまるで呪いの言葉のようにネットに溢れている。
NRKのドラマ通の生徒さんに伺ったところ「すごく面白いですよ」と教えてもらい、「じゃあ、ちょっと見てみるか~」とNRKのネット配信で”SKAM”のシーズン1を見始めたのですが・・・。
いい年のおばさんがノルウェーの高校生たちのドラマにハマり、シーズン2もあっという間に見ちゃいました。ノルウェーでも80代のおばあちゃんが楽しみにしているというのも納得です!

見学した高校

見学した高校

ドラマの内容や解説については、またいずれ別の回に。
今回はドラマでかなりショックを受けた「高校生が話すノルウェー語」について書きたいと思います。
実は「なに?この言葉や単語?」と理解できなかったものが幾つかあり、それが気になっちゃったんですよね。

それらは「若者言葉」または「スラング」だったのですが、一番の特徴は「英語から影響を受けた単語」です。
(注:内容上、「癒しのブログ」にふさわしくない単語がピックアップされることをあらかじめご容赦ください!)

NRK SKAM公式サイトより

NRK SKAM公式サイトより

問題でーす。
Føkkという単語は英語の何からできたものでしょう??簡単すぎましたかね~。英語のFuckです。
この単語の頻出具合はハンパなかったです!これの派生形で、føkkboyという単語も聞きました。イケメンのチャラ男を指して使われていました。
この単語と次の単語は、中学生が登場人物のYA小説(ヤングアダルト)にも出てきました。

er keen på ~

英語もノルウェー語も得意な方はすぐにお分かりでしょうか?
「~が好き、~に関心がある」という意味ですね。英語とノルウェー語がミックスされた表現です。
Jeg er keen på deg“は、「君が好きだ」という意味になります。

さらに英語のスラングとしては、”hooking”が挙げられます。これは意味がよくわからなかったので調べたら、ちゃんとノルウェーのサイトで解説してくれるものを発見!
それによると以前はずばり「性行為」を意味したようですが、今では「キスする、いちゃつく」になっているとか・・・。でもこの手の単語は出てきては消え、意味が変わることもあるので分かりませんね。
hookingの変形として、hooker med~がありました。”Hvem hooker du med?”「誰とキスするの?いちゃつくの?」みたいな意味になりますかね。

NRK SKAM 公式サイトより

NRK SKAM 公式サイトより

ここまでは英語からの影響を受けた言葉づかいでしたが、ノルウェー語で発見した点を挙げていきますね!

最初、serrという単語がわかりませんでした。
登場人物たちが頻繁に使っているのですが、もしかしてseriøs「シリアスな」の省略形?と推測したら、当たりだったようです。
日本語に直すと、「マジ?」が近いでしょうか。

他によく出てくる単語でkødderがあるのですが、これもわかりませーん。
でもちゃんと辞書に載っている単語で「冗談を言う」の意味です。
同じ意味ならば、私はtullerという単語を使っています。気になったのでkødderという単語をGoogle検索してみると、2012年のものですが「私がkødderを使うとネガティブな反応の人がいるのはなぜ?」というスレットが立っていました。複数の人が「きれいじゃない」「子どもっぽい」「下品」「元の意味知ってるの?」とカキコミしています。
こちらのサイトをご参照ください⇒http://forum.kvinneguiden.no/topic/645371-hva-er-galt-med-ordet-k%C3%B8ddak%C3%B8dder/sykt

あと”SKAM”ファンの別の生徒さんは、「よくsyktが出てきますよね」と指摘してくれました。これは「病気の」という意味ですが・・・
“sykt”と「心地いい」を意味する” koselig”を組み合わせて”sykt koselig“なんて表現が出てきました。
もうこれは、誇張の表現で「とても」という意味なのね、と納得。
「チョー、いい感じ~」が近いでしょうか?

違和感を覚えた表現は他にもあって、それは”unnskyld”「すみません」です。
Unnskyld”はあくまでも「すみません」程度の意味で私は使っているのですが、ドラマの登場人物たちは、かなり他人を傷つけた時でも”Unnskyld”だけで済ませちゃってます。
ノルウェー語には「ごめんなさい」を意味する”Beklager”という単語があるのに・・・・
なんで~~~???という疑問を40代ノルウェー人の友達(ノル友)に聞いてみたら、「自分も、若い子たちがbeklagerを使うべき場面で、Unnskyldしか言わないことは気づいていた」と教えてくれました。

NRK SKAM公式サイトより

NRK SKAM公式サイトより

実はこのドラマを観終わってから「私の使っているノルウェー語って、とんでもなく古臭いの?」と心配になったのですが、前述のノル友は「こうしたスラングや若者言葉は大人は使わないし、もし使うとしてもかなり親しい間柄でしか許されない」と説明してくれてほっとしました~。
日本語でも、いい年のおばさん・おじさんが無理して若い子の言葉づかいをまねても「イタい」だけ。それと同じなのでしょう。

・・・・とはいえ、せっかく覚えた「新語」。使ってみたいな~という誘惑もあります・・・。あくまでも用法容量に気を付けなくてはいませんけどね。

肝心のドラマですが、こちらのリンクから見ることができます。
左側にsesong 1とsesong 2と選べるようになっています。お試しあれ!

世界で一つのサイン♪

久しぶりに「ビジュアル強化ブログ」をやっちゃいまーす!

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このどアップは何かわかります?
ノルウェー発の絵本『キュッパのはくぶつかん』の扉に、作者オーシル・カンスタ・ヨンセンさんに書いてもらったサインなんです。

何度か来日されていますが、こちらは初来日でお会いした時に「サイン頂戴!」とねだったものですね。
「トラやカフェ」で休憩中に書いてくださったので、「Toraya」と書いてあります。

最初にオーシルさんのサインをもらった時の感動は・・・言葉にできません!
もちろん絵本作家のサインは、ユニークなものが多いですが、オーシルさんのこのサインスタイルは・・・。
今まで何人かの人に見せたんですけど「え?これ手書き?」と驚かれることばかりです。

「日本でノルウェー語が話せるなんて!」と喜び(?)を書いてくれて今、見ても「世界で一つだけのサイン」と懐かしい思いです。

そうそう。
あの時、トラやカフェで「抹茶金時かき氷」をオーシルさんは食べるところだったのですが、運ばれてきた時、まさに「好奇の目」で見つめていて・・・
だからサインに「これからちょっと変わった氷を食べるところ」と書いてあるんですよね、ユーモアセンスもオーシルさんならではです♪