各回のまとめ
ノルウェーについて学ぶサロン・講座レポート


第37回 「ノルウェーの福祉を知ろう」
   〜在日留学生が語る”私にとっての福祉国家”


開講日時: 2009年5月16日(土) 13:00〜15:00
参加者数: 13名

●テーマ紹介文
「福祉国家」として語られる北欧の一国、ノルウェー。
漠然としたイメージはあっても、その実態や具体的な制度は、意外と知られていないかもしれません。
今回のサロンでは、ノルウェーの若い学生が、自分自身とノルウェーの福祉制度について語ります。自己紹介、日本語を勉強したきっかけ、岡崎市の日本語学校での体験談などを皮切りに、
・ 福祉国家の導入・誕生・根拠について
・私にとって、福祉とは何?
といったテーマにアプローチします。
福祉制度に興味を持たれる方はもちろん、ノルウェーやノルウェー人そのものに関心がある方にも楽しんでいただける内容です。
ノルウェー語ワンポイントレッスンは、「ノルウェー人に質問する」です。

●講演内容

自己紹介/福祉国家ノルウェーについて:福祉国家、福祉の誕生、福祉国家の特徴、社会保障システム、Nav、国民健康保険、年金制度、教育制度、長所、批判、未来へ/福祉、私の場合
●ノルウェー語レッスン
ノルウェー人に質問する Å stille et spørsmål til nordmenn
●付録
新規参加の方には・・・語学資料「ノルウェー語とは」
       その他 ノルウェー大使館、フィンツアー、スカンジナビア政府観光局
            提供の資料多数
●主催者後記

本日のサロンは、ノルウェー人留学生のハーラルさんがゲスト講師でした。
おそらく今まで何回も聞かれたであろう「どうして、日本に興味を持ったの?」という 質問に対して、答えがアメリカ映画の「ロスト・イン・トランスレーション」がきっかけというのは、面白いな〜と感じました。
さてまだ若いハーラルさんが、ノルウェーという福祉国家の様々な根幹について語ってくれました。今、日本でも「国のセーフティーネット」がよく議論されています。とりあえずノルウェーは税金が高いなど国民が高負担を支えながら、国のセーフティーネットが何重にも機能していることが分かりました。
ただ、今、ノルウェーが大きく依存している石油が枯渇したら、福祉国家の存続はどうなるのか?という問題がノルウェーでもよく議論されている、とのことでしたが、それは私たち日本人にとっても大きな関心事だと思いました。
本日はありがとうございました。福祉をテーマに真剣にプレゼンテーションしてくれました
(Aoki)

日本語で話すので緊張していたのですが、参加者の皆さんの自己紹介を聞いて、皆さんの参加理由などがわかり気が楽になりました。こじんまりとした部屋だったのがよかったと思います。
(Harald)

今回のサロンでハーラルさんが自ら”福祉国家”をテーマに選ばれたとき、正直、少し驚きました。ご本人の専門分野ではなく、しかもまだ学生のハーラルさんが自信を持ってこのテーマを語れるという事実が、ノルウェー社会が上手く機能している何よりの証拠だと思いました。
ノルウェーには石油があるし、人口も少なく、日本とはあまりに条件が違うので参考にならないとの意見もよく聞かれます。でも、ハーラルさんが冒頭で紹介してくれた「お金持ちになりやすいより、貧乏な人がいない方が大事」という福祉国家の考え方が、ノルウェーが石油の無駄遣いをせず、常に未来を見据えた国づくりを行っている根底にあるようです。日本人とノルウェー人の意識の違いを改めて感じました。
将来は日本に関われる仕事に就きたいと語るハーラルさん。今後の益々のご活躍に期待しています。
(Yoko)


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