ノルウェー絵本『うちってやっぱりなんかへん?』2/16発売です!

イベント情報が早くUPされたので、勘違いされている方がいますが・・・
うちってやっぱりなんかへん?』(トーリル・コーヴェ著、青木順子訳、偕成社)は明日、発売です~。

トーリル・コーヴェ(Torill Kove)さんの映画・絵本ともに好きです。
カナダ在住ですが、ノルウェーへの深い愛情が垣間見られる作品群。一度見たら忘れられない作品ばかりですね。

『うちってやっぱりなんかへん?』のノルウェー語版を読んだ時「小さな時は”みんなと同じ”がどれだけ大事だったか」を思い出しました。
洋服、持ち物、髪型、家の中はもちろん、お母さんやお父さん。他の子の両親と比較しちゃってましたね。
絵本の本文中には言及がありませんが、舞台は1960年代のノルウェー。主人公は3人姉妹の真ん中の「わたし」(7歳)。
モダンな建築家の両親は「自分たちのセンスにあったもの」で部屋を飾り、娘たちの洋服を選びますが・・・どうも子どもが欲しいモノとは、ずれてしまっているような・・・?

お隣の「普通の一家」、特に友達のベネディクテとの対比で、物語は進みます。
60年代はこうだったんだな~と思いを馳せちゃいましたね。働いているお母さんの方が珍しかったんだ、と。
「わたし」が嫌がっていたパパのひげ。当時は珍しかったのでしょう。今は、皇太子だってひげを生やしてます。隔世の感ですね。

本書の原題は”Moulton og meg”「モールトンとわたし」です。モールトンって何のことかわかりますか?
日本語版の奥付に、ちょっとした説明がありますので、ぜひご参照くださいね。へ~、こういうものがあるんだと勉強になりました。

ノルウェー好きの皆さんには、ノルウェーが誇る国民的英雄ナンセンが「え?こんな登場の仕方で?」と驚くような姿で描かれていますのでお楽しみに。
ナンセンの犬の名前は、ノルウェー語がわかる方ならば「ああ!」と納得するハズです。

発売前に、献本を何人かの方にしたのですが「とても素敵な絵本なので、孫に買ってあげます」というご連絡を下さった方がいました。
プレゼントしたくなる絵本」になってくれればいいな、と思っていたのでとても嬉しかったです!
ノルウェーの絵本作家グロー・ダーレさんが「私の絵本は、大人の女性同士がプレゼントに使っていることが多いみたい」と教えてくれたんですよね。
それを聞いて、「あ、すてき」と思ったんです。
絵本は子どもだけのものだけではなく、『うちってやっぱりなんかへん?』は大人の読者にも楽しんでいただけるのでは?と期待しています。

本書は、ノルウェーの長く暗い冬を経て、どんどん日が長くなる春から始まります。
そう、みんなの心がうきうきする季節!
ラストシーンは、葉が色づいてきた秋。3姉妹のうしろ姿から、様々な余韻が残ります。
トーリルさんの作品は、深いメッセージが奥ゆかしくちりばめられています。そう、どんな読み方も許されるのです。
ぜひ、お手に取っていただき、皆さんなりの読み方で楽しんで下さい♪

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『うちってやっぱりなんかへん?』の刊行を記念し、イベントがあります! イベントで絵本をお買い上げの方には限定特製カードをプレゼント!(数に限りがあります)

2/19(日)「北欧からの贈り物~絵本とわたし~」
トーキョーノーザンライツフェスティバル主催!
原作アニメーションやトーリル・コーヴェのビデオ・メッセージ、キュッパのアニメーション上映、北欧絵本トーク(稲垣美晴さん、森百合子さん、イェンス・イェンセンさん、青木順子)など盛りだくさんの内容です! 開催日が迫っていますのでお早めに前売り券をお求めください。
参照URL: http://tnlf.jp/event.html

2/24(金)~3/10(金)『うちってやっぱりなんかへん?』発売記念パネル展@谷中ひるねこBOOKS
ポップなビジュアルをぜひパネル展で堪能できる機会です。谷中ひるねこBOOKSは絵本・北欧・猫に関する本を特色とした居心地のいい本屋さんです!
参照URL:http://hirunekodou.seesaa.net/article/445853863.html?1485487456

3/9(木)『うちってやっぱりなんかへん?』刊行記念トークイベント
「ノルウェー絵本の魅力- オスカー監督トーリル・コーヴェの世界」@谷中ひるねこBOOKS

訳者青木順子によるトークイベントです。新刊のお話はもちろん、作者であり、世界的な短編アニメーション監督のトーリル・コーヴェのこと、そのほかノルウェーの絵本事情などを存分に語ります!サイン会あり。お土産付き。
参照URL:http://hirunekodou.seesaa.net/article/446356992.html

限定ポストカード!