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ジャンルを問わず、ノルウェーの新聞などから、
面白い・興味深いニュースを紹介するページです。
この度、日記風にリニューアルしました。
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2006年3月4日(土)
ノルウェーという国について

今日、東京在住のノルウェー人留学生の講演会に行ってきました。
講師はハンネ・クナルビク・スヴェンデセンさん(Hanne Knarvik Svendsen)、講演のタイトルは「ノルウェーはなぜ世界一暮らしやすいのか」です。

会場で配られた講演サマリーのタイトルは、「自由な労働者、幸せな人間!〜ノルウェーとの比較から〜」とありました。とても思いっきりの良いタイトルですよね。
ハンネさんは、「バランスの取れた社会の大切さ」を強調、日本とノルウェーの労働時間、育児休暇取得率、社会保障制度について比較を行いました。
講演自体の時間は1時間弱と短かったですが、残りの1時間近くは、活発な質疑応答が続きました。EU、イスラム系住民の「名誉殺人」が起こした余波など、テーマは広がります。
会場にいらっしゃる方は、ノルウェーに詳しい方もいれば、そうでない方もいらっしゃり、どんな質問にも丁寧に説明するハンネさんの姿が印象的です。
積極的にノルウェーの良いところをアピールする姿勢が一貫してました(これは私に欠けている面!)。
最後の方では、「お話を聞いていると、ノルウェーはまるでバラ色のような国ですけど、それでも何かマイナス面はあるんですか?」という質問があったほどでした(それに対するハンネさんの答えは、「高すぎる離婚率」)。

次回は、ハンネさんの研究テーマ「結婚の条件、日本とノルウェーの比較」の講演をぜひ、聞きたいな〜と楽しみにしています。


「世界一暮らしやすい国」だって知ってた?
2006年2月27日(月)
偽物容疑

前回、ノルウェーの新聞Aftenpostenの土曜日版を購読しているお話をしましたが、覚えてないですよね?
別にいいんです、覚えてなくて。
うちのポストに届くのが、普通は翌週の水・木。遅いと1週間経ってから、ってペースだったのですが、2月25日(土)の新聞が、今日2月27日(月)に届いたので、びっくりしました!
国内の郵便みたい!

。。。ということだけを、書きたくて書いてます。「Julenisse(ユーレニッセ、サンタクロース)が届けてくれたのかしら?」とメルヘンな想像はせず、「これは25日よりも前に発行した偽物?」と邪推しました。
ただ中をめくると、もう終わってしまった「トリノOL」特集が組まれ、荒川静香選手の写真が載っていました。偽物容疑は晴れて、やれやれです。

せっかくだから、少し紙面を紹介しますね。一面には、「住宅やヒュッテに押し入る物盗りが、93年に比べて半減」という見出し(セキュリティーシステムの普及が要因)。他に、フィンツアーのオプショナルでもおなじみ、「北ノルウェー・タラバがに紀行」の特集が目を引きました。
これからも、このペースで配達されるかどうかは、またご報告したいと思います。

証拠写真

2006年2月12日(日)
在庫一掃

このインターネット全盛の時代に、まだノルウェーの新聞を「宅配」で週一購読しています。
土曜日版のAftenposten(アフテンポステン紙)が、手元に届くのは翌週の水、木曜日。
その時点ですでに、タイムラグがあります。
遅れを挽回するためには、「秒読」が求められるでしょう。でも、厚ぼったい新聞に食指が動かず、大体、4週間くらい熟成されます。。。
新聞が、ほどよく黄ばんだところでまとめ読み。「へ〜、こんなニュースがあったんだ」って日付は1ヶ月前。。。ということで、今日は在庫一掃の日となりました。
(たまーに、新聞が来ない時もあります。でも届くだけで良しとしましょう。諾威から日本への道のりは天竺よりも遠い。。。)

●2006年2月4日は何の日?
25年前の同日、ノルウェーに初の女性首相が誕生しました。
それを記念し、2月4日の新聞に「女性たちにとってのマイルストーン」というタイトルで、グロー・ハーレム・ブルントラントさんの功績をまとめた記事が掲載されてます。
彼女の存在は、多くのノルウェー女性の理想となり、「政治家のトップは、男性である必要はない」という言葉を残しました。
もうすぐ、極右政党の進歩党(FrP)が初の女性党首(シーヴ・イェンセン)を受け入れるので、ノルウェーの全政党は、一人ないしはそれ以上の女性党首が在籍したことになります。

●やっぱりクロスワードが好き
はっきりとした統計はないのですが、日本人よりノルウェー人の方がクロスワード愛好家が多い印象があります。僕はクロスワードやらないよ
かなりの確率で、「クロスワード辞書」が本棚に置いてあるお宅を発見したような。。。
1月28日の紙面で、ラルヴィーク(Larvik)のクロスワード愛好家たちを取り上げています。何人かで集まり、週末の新聞に載っている大型クロスワード解きに熱中している様は、奥深い世界を知らない者にとって理解不能ですが、和気あいあいで楽しそう。社交的な側面を強く感じました。
ノルウェーに来てまだ半年のスペイン男性が登場し、「クロスワードから、ノルウェー語を学んでいるよ」って。あんなに難しい問題解けるんだ〜と感心したら、ちゃんと助けてくれるノルウェー人の彼女が横に。。。やはり「社交性」が必要と悟った特集です。

●高齢者に家事ヘルパーを提供する民間企業 増えてます
共働き率の高いノルウェー人壮年層。
彼ら・彼女らの両親は、民間の家事ヘルパーを利用する傾向が増えています(1月7日)。
記事に載っていた72歳の女性(ひとり暮らし)は、家事サービスを利用。女性ヘルパーが週2回訪問し、一緒に家事をしたりカフェに行っています。
「近くに人がいるのは、いいことよ」と、二人はすっかり打ち解けた様子で、現在のサービスに満足しているに見えます。
現在、家事ヘルパーの平均時給は300クローネ(約5000円)。人々の暮らしが前よりも忙しくなるにつれ、自分の親が民間サービスを利用するノルウェー人は増えると予想されます。

●イプセンの子孫、集合
2006年は「イプセンイヤー」と、すっかり浸透した(?)今日この頃。
イプセンの最後の生家(オスロ)は、現在、「イプセン博物館」になっていますが、ここにイプセンの子孫が集まりました(1月14日)。
驚いたのは、曾孫の子供たちの名前です。ノーラとヘッダ。それぞれ「人形の家」と「ヘッダ・ガブラー」の主人公の名前ですね。フルネームで、ノーラ・イプセンとヘッダ・イプセンになります。

2006年2月4日(土)
イプセン!

2006年は「イプセン没後100年」。
毎回思うのですが、自分が死んでから50年とか100年とか祝われるのは、どんな気分でしょうね?

昨年の「日本・ノルウェー修好100周年」は「日本におけるドイツ年」と重なり、今年の「イプセン没後100年」は、「モーツァルト生誕250年」と重なりました。
ドイツ・オーストリア連合は、何かノルウェーに恨みでもあるのでしょうか?
と悲しい目になる今日この頃。。。

日本ではまだ盛り上がりに欠ける「イプセンイヤー」ですが、イプセン生誕の地・ノルウェーではずいぶん、盛り上がっているようですね。ということが、2月3日によく分かりました。

見下ろすイプセンさま
東京のノルウェー大使館にて、「イプセンイヤー・オープニングセレモニー」が催され、会場にはたくさんの日本人・ノルウェー人が参加していました。
第一部では、一月にオスロ市庁舎で行われた「イプセンイヤー・オープニング式典」のビデオ上映と、参加されたイプセン研究家・毛利三彌先生の報告会がありました。

オスロのイベントは、リレハンメルオリンピック開会式と同じ演出家だったとか。
ノーベル平和賞コンサートみたいに、ノルウェー臭を消した派手でお金がかかってそうな内容です。

実際、司会者もスピーチした人も英語を使用(フランス女優のイザベル・ユペールも)。
国内のイベントというより、海外で見られることを意識したショーになっていました。

今、イプセン熱が盛り上がっている(らしい)中国やインドからのパフォーマンスやスピーチを盛り込むことで、ヨーロッパ以外の文化圏におけるイプセン人気を強調しているように感じます。
日本からも、松井須磨子や森鴎外、坪内逍遥が参加できれば、対抗できたでしょうか。

毛利先生の講演で印象的だったのは、よく「イプセンはシェークスピアに次に舞台化される戯曲家」という言葉は、日本では当てはまらないということ。というか、日本におけるイプセン熱は他国に比べてもずいぶん低いそうです。
大使館のホームページに「明治期におけるイプセン受容」(by 岡本健志氏)というタイトルの文章が掲載されており、明治時代の文化人がイプセンからどのような影響を受けたのか、素人にもわかりやすく解説されてます。

ずいぶん昔にイプセン熱がおさまった日本で、今後どのような形でイプセンが舞台化され、より多くの人に興味を持ってもらえる可能性があるのか、このイプセンイヤーで見えてくるといいですよね。
三井マリ子さんは、ご自分が教えている大学の学生に、「人形の家」を知っているか尋ねたところ、誰も知らなかったそうです!
確かに、Googleで「人形の家」と検索すると、「横浜 人形の家」の方がヒットしちゃっているのが現状なんですね。


なんてことを、第二部のレセプションで、食べ物をパクつきながら考えていました。
立食パーティにおける「自然なふるまい」。飲み物を飲みつつ、食べ物をキープしつつ、知らない方とも知己を得、交流を広げ、さりげなく仕事に結びつける。
どうすれば身につくのでしょう?
夢ネットの講演で次回、誰か講師をお招きして、教えていただきたい課題です。。。

話がずれました。
かなりの参加者で、食べ物テーブル周りは「阿鼻叫喚」状態でした。
でもこんなに多くの方が、「イプセン」のくくりで集まっているのだ、と思うと僭越ながら、心強く感じ、「もうドイツやモーツァルトを羨むのはやめよう」と決意しました。

ノルウェー大使館のサイトから、たくさん「イプセンイヤー」の情報が入手できます。
頻繁に更新されているので、頻繁な閲覧が望ましいです。

2005年9月25日(日)
皇太子妃、またまた渦中の人へ

結婚する前から、皇太子妃メッテ・マリットさんは、メディアの注目を浴びていました。
シングルマザーであること、過去の異性関係やドラッグパーティへの出入りなど、過熱する報道は日本のメディアでも紹介されたほどです。
しかし、今年の夏、ノルウェー滞在中には、彼女に対する批判・バッシング的な報道は陰をひそめたという印象を持ちました。むしろ、皇太子と一緒の外遊で、彼女が果たした成果などを積極的に評価する報道が多く、また周囲のノルウェー人に聞いても、「彼女はよくやっている」という好意的な言葉が多かったと思います。ただ、メッテ・マリットさんの実父が、かなり年下の女性と再婚し、すぐに離婚したといったワイドショー的な話題がありました。困ったお父さん、といったところでしょうか。
カエルにキスすると、王子様に!
そんなこんなで、皇太子妃として落ち着いたと思いきや、9月25日の各紙一斉に、彼女の元恋人が登場しました。
リッレストロムLillestrøm在住の46歳男性=元恋人氏は、今までマスコミには取材拒否の姿勢を貫いていたそうですが、地元紙Romerikes Bladの取材に答え、インタビューに応じました。

皇太子妃と同棲していた彼は、マスコミからの取材攻勢、様々なウワサやデマに悩まされてきたとのこと。そして、今年の秋に出版予定のメッテ・マリット本に、自らが体験した彼女との生活について語ることによって、今までのウワサを払拭したいと語っています。

2人は90年代半ばに出逢い、婚約し、ラスベガスで結婚式を挙げる予定だったそうです。
ラスベガスという単語一つとっても、注目!ですよね。
これからまた元恋人氏、メッテ・マリット皇太子妃の周囲は騒がしくなることが必至でしょう。
彼は現在学生で、学校で「あれが、皇太子妃の元カレよ」扱いがつらい、と語っていますが、マスコミへの登場で、静かな暮らしはさらに遠くなってしまったような。。。

2005年9月4日(日)
今年も、「世界一暮らしやすい国」

国連開発計画(UNDP)が毎年、発表する「人間開発指数」(Human Development Index, HDI)の国際比較調査で、ノルウェーが5年連続1位!
になることが明らかになりました。正式には、9月7日に発表されるそうです(Aftenposten紙、05.08.27)。
この調査は、「世界一暮らしやすい国」という名でも知られていますが、注目する側面は以下の通り。
1)長寿で健康な生活
2)知識
3)人間らしい生活
使う指標は、以下の通り。
1)出生時平均余命、平均寿命
2)成人識字率、教育指数
3)GDP指数

ですから、在ノルの皆さんが、「ノルウェーが世界一暮らしやすい国?物価が高いし、冬は暗いし、信じられない!」と思われても、使われる指標に、例えば「冬の日照時間」がないので、こういう結果になります。

HDIと並んで、よく比較されるのが、GDI(ジェンダー開発指数)とGEM(ジェンダーエンパワーメント指数)ですね。2004年の調査では、ノルウェーは(視聴率3冠王のように)、HDI、GDI、GEM全てが1位でした。
その輝かしい結果の割には、日本で語られる機会が少ないですよね。Hvorfor??

陽気な僧侶さん!
2005年8月21日(日)
バイト君

日本では、当たり前の24時間営業年中無休店。
ノルウェーでは、まだまだ日曜日は休みで、営業時間も短いお店が圧倒的です。だから、日曜日も営業している、キオスクのNarvesen(”N”の看板が目印)や、ガソリンスタンドに併設したミニショップ、セブン・イレブンは貴重な存在ですよね。
そうした「商魂系」お店の週末や夜遅いシフトは、学生のアルバイトに大きく依存しているという記事がありました(アフテンポステン紙、05.08.21)。
学生アルバイトに、お店の仕事(セキュリティー・火災防止システムなどを含む)を覚えてもらっても、1年のうちに辞めてしまう割合が高いそうですが、秋からの新学期を迎え、また新しいバイト志望者を狙って、店内には求人広告が掲げられるとのこと。店側にすれば、学生バイトは、週末や遅い時間帯など、通常のスタッフが働きたがらない時間を埋めてくれる貴重な「労働力」と、位置づけているようです。

私が10年ほど前、西ノルウェーの田舎に留学した際は、ほとんど学生のバイトはなく、「ノルウェーの大学生は、バイトをしないで学業に専念している」と感心したのですが、オスロに留学した際は、周りがバイト君だらけで、「都会は違うばい」と前言撤回した経験があります。
今は、田舎でもバイト君が増えたのでしょうか?


バイトではありません
2005年8月17日(水)
ノルウェーも日本も9月が総選挙

日本はここ最近、バタバタと9月に総選挙が決まりましたが、同じく9月に国政選挙が行われるノルウェーでも、投票が近づくにつれ、総選挙に関する報道が増えています。
日本でも知名度が高い、ノルウェー元首相・前WHO事務総長のグロー・ハーレム・ブルントラント氏が、久しぶりに労働党(Ap)集会でスピーチを行い、メディアの注目を集めました。
その集会は、老人介護問題がテーマだったそうで、彼女は現ボンネヴィーク(キリスト教民主党・KrF、愛称ボンちゃん)政権の「ケア・介護セクターの削減」に対する批判を展開。
批判の矢面に立ったボンちゃんは、すかさず、「彼女は間違った数字を引用している。実際は、削減ではなく、むしろ増えている」と反論しました。
ブルントラント氏はすでに、ノルウェーの政界から引退した人物。ボンちゃんの素早い反応が、逆にブルントラン氏の影響力の大きさを表しているのでしょうか。

投票する政党に、性別の違いはあるのでしょうか?
同紙による投票事前調査では、女性に人気がある党、男性に人気がある党の差異が明らかになりました。
左派社会党(SV)、自由党(V)、赤色選挙同盟(すごい日本名。。。RV)が女性に人気がある政党、進歩党(FrP)、保守党(H)、労働党(Ap)が男性の人気がある党という結果でした。

ノルウェーの国会議事堂
2005年7月20日(水)
ジャーナリスト学科の人気は続いてます

8月中旬から、新しい学期が始まるノルウェーの学校。希望する大学やカレッジの第一次申請結果が、今週出ているようです。今日のベルゲンス・ティーエンネ紙(Bergens Tidende)
によると、ベルゲン大学が新設した「ジャーナリスト学科」は、かなりの人気。20の学籍に、900人もの応募があったそうです。日本に比べれば、「受験競争」がないと思われているノルウェーですが、人気のある学科(ジャーナリスト、医学、獣医学など)は、結構な高倍率のようですね。
ただ意外なのは、理科系の学科に大学側が望むほどの志願者が集まらない、とのこと。教育当局側と学生側の思惑は、なかなか一致しないようであります。

珍しい卒業セレモニーの風景。どこの大学かわかります?
2005年7月19日(火)
そういえば確かに

オスロの中心地で、アンケート調査らしき人、セールスマンらしき人増えている印象がありました。
そんな印象を裏付ける記事がありました(ダクスアヴィーセン紙、05.07.19)。取材記者が、カール・ヨハンス通りとその周辺を歩いた結果、13人くらいから声をかけられたそうです。
携帯、不動産、新聞、アムネスティー、国境なき医師団などなど、オスロ市で路上営業許可を持っている団体は、約450。昨年に比べ許可された団体は少し増えただけですが、「増加」していると感じる人は多いとのことです。

ただ私は見かけが、「あからさまに外国人」のせいでしょうか、その種の人たちから声をかけられたことは、ほとんどありません。
みなさんはどうですか?

それでものどかな雰囲気の街角


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