各回のまとめ
ノルウェーについて学ぶサロン・講座レポート


第27回 「ノルウェーの学校」
〜ノルウェー人学生に聞く教育の現場〜

開講日時: 2008年6月21日(土) 13:00〜15:00
参加者数: 15名

●テーマ紹介文
昨今「学力世界一」でフィンランドの学校が注目を集めていますが、同じ北欧のノルウェーの学校についてはまだまだ日本では未知のものです。
今回のサロンでは東京工業大学大学院留学生Audun Torp(アウドゥン・トルプ)さんを お招きし、ノルウェーの教育について語っていただきます。主に以下の点について触れていただく予定です。
 ノルウェーの学校教育の特徴/小中学校について/高校の普通科と職業科
 /フォルケホイスコーレ(国民高等学校)について/大学とカレッジについて
 /ノルウェーと日本の学生生活の比較
当日は、訪日予定のアウドゥンさんの弟さんとお友達もお招きしていますので、より多角的なお話がうかがえることでしょう。
リラックスした雰囲気の中で、”リアルな話”をお楽しみくださいませ♪
ノルウェー語ワンポイントレッスンはAudunさんたちとのコミュニケーションに代えさせていただきます。

●講演内容

自己紹介/ノルウェーの学校システム基礎データ/アウドゥンさんより全般的なコメント/学校での最初の7年・小中学校からの思い出/中学校について・公立学校と私立学校/高等学校/職業学校とそこで学んだ弟の思い出・教育費は無料・普通化について/軍隊とフォルケホイスコーレ/高等教育について・大学とカレッジ/ノルウェーと日本 理系系大学の比較
●ノルウェー語レッスン
講師とのコミュニケーション
●付録
新規参加の方には・・・語学資料「ノルウェー語とは」
       その他 ノルウェー大使館、フィンツアー、スカンジナビア政府観光局
            提供の資料多数
●主催者後記

今回はサロン初、ノルウェー人男性を3人もお迎えしました!
ゲスト講師の弟さんとお友達がたまたま日本へ旅行で来ていたため実現した次第です。
日本ではとかく「フィンランドの学校」が注目されていますが同じ北欧のノルウェーの学校はどんな感じなのか、という自分の興味が勝ってのテーマ選定でした。
一貫して感じたのは、「教育を受ける平等性」です。両親の経済状態や地理、また性別に左右されず、みんなが等しく教育を受けることができるシステムは、とかく自由競争という名のもとに「教育格差」がクローズアップされている昨今の日本の教育とは対照的に感じました。
また生徒の姿勢は受け身ではなく、先生や学校に対して、自分たちの不満や要望を積極的に伝えていく点が印象的でした。
アウドゥンさんの日本の大学教育についての率直な感想も、興味深かったです。
最後になりましたが、雨の中ご参加くださった皆さま、そして3人のゲストの方々に深くお礼を申し上げます。
(Aoki)
子どもの頃の教科書もご持参。和気藹々と楽しく語ってくださいました!
学校でも人の前に立って発表する機会が多いですが、今回のサロンは皆さんとの距離がとても近く感じました。皆さんが私の話に興味を持って下さり、リラックスして聞いていただけてよかったです。
(Audun)
そんなに怖くなかったです。たくさんの女性がいてびっくりしました。
(Thomas・弟さん)
あんなにノルウェーに興味を持ってくれる日本人がいるなんて驚きでした。
(Jon・ご友人)

ノルウェーに在住経験があっても在学経験のない私にとって、今回のテーマは興味津々でした。
少しずつ、日本でもノルウェーの環境や福祉、外交などの政策の成功例に着目した報道を目にすることが多くなり、「少人口のノルウェーのその力の根源はどこにあるのかしら・・・」と常々疑問に思っていましたが、今回のお話を聞いて”教育の現場”がひとつの鍵を握っていると確信しました。ノルウェーの学校はどの段階においても、学校のレベルや卒業後の進路などではなく、学ぶ目的が大切にされていると感じました。
ゲストのお三方の素顔は、どうやら「Akihabara」で日本製のゲーム機を買うことを楽しんでいる今どきの若者です。そんな彼らが、日本の文化を評価しながらも各々がしっかりとした意見を持っていて、「ノルウェーの教育は素晴らしい」と愛国心たっぷりに語るあたり、「日本の教育は・・・」と文句ばかりを言っている私たちから見たら羨ましい限りですね。
私の質問にも丁寧に答えて下さって、ゲストの皆様、本当に貴重なお話をありがとうございました!
(Yoko)



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