ノルウェー語学習カセット

未だに「ノルウェー語を勉強する教材が少ないですよね」と言われてしまうマイナー言語のサダメ。
一応、何冊かノルウェー語の本を書いた側からすれば、「すみません、そうですよね」と謝る癖がついてしまいました。

でもでもでも!!!私がノルウェー語を始めた頃はもっと少なかったんです。
94年に語学学校に通い始め、並行して購入したのが『エクスプレスノルウェー語』(横山民司、白水社)。
それについていたのが、こちらのカセットです!

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若いみなさん、カセットって知ってますか??
あんまり聞きすぎるとテープがびょーんと伸びてしまうんです。
改めて、こちらのテープを聞きたくてしょうがないのですが、さすがにカセット再生装置がなく・・・。見つめるのみです。
初期の段階では、とりあえず「たくさん聞くのが大事!」と思っていたのですが、テキストなしでは何を言っていたのか分からなかった記憶があります。

今では「CDでも古い」と言われてしまったりしてますが、さて5年後、10年後、学習スタイルはどう変化していくか楽しみですね~♪

レッスンにノルウェー人ゲストが遊びに来てくれました!

2007年からノルウェー夢ネット主催のノルウェー語レッスンを開講していますが、今まで生徒さん自身のノルウェー人家族や友達、恋人を連れてきてくれました。
来てくれるノルウェー人も「日本でノルウェー語レッスン?」と興味がある様子。
こちらももちろん「Velkommen!」の姿勢です。

先日も、生徒さんのノルウェー人の恋人が遊びに来てくれました~。
現在、トロンハイムにあるNTNU(ノルウェー科学技術大学)の学生Torkel(トルケル)さん。日本の大学に交換留学経験があり、同じキャンパスで生徒さんと仲良しになった次第だそうです。

NTNU

NTNU

午前の早い時間で、ほぼ寝起き状態だったようですが、せっかく来て下さったのでこちらもどんどんレッスンに参加していただきます!(ギャラなし~)

毎回、レッスンの始めはテーマを決めて、ノルウェー語で意見を言い合うのですが、その日のテーマは”engelsk“(英語)。
来日したノルウェー人は「どうして日本人は、英語があんなに苦手なの?」と驚き、質問されることが多いので、聞かれた場合を想定して答えを考えます。
Torkelさんにも「どうして日本人は英語が苦手だと思う?」と振ってみたら、「日本語と英語の違いは大きいからね。ノルウェー語と英語の差はそれに比べれば少ないし。」と的確な答え。やはり留学経験がある人は違います!
さらに「ノルウェーはテレビも吹き替えじゃないし、音楽でもたくさん英語に触れている」と伝えてくれます。

テキストの音読をしていただいた後は、私を筆頭にみなさんでTorkelさんに質問コーナーが開始しました!
「名詞の性や形容詞の変化を教えると、よく”ノルウェー人はどうやって覚えるんですか?間違えないんですか?”って質問されるんですけど・・」
「名詞の性は間違えると、ヘンな風に聞こえるよね。もちろん文法の規則はあると思うけど知らないし、自然と覚えていったよ。形容詞の変化は、小さかった頃、間違えたりすると、親にその場で直してもらって覚えていったかな。」
そうなんですね~、羨ましい!

「ノルウェー語は前置詞の使い方で間違えることが多いのですけど、ノルウェー人は間違えないの?」
「間違えることはあるけど、でもこれも自然に覚えていくことだね。よく外国人は間違えるから、”外国人ノルウェー語”をマネする時に、わざと間違った前置詞を使うんだよ。」
はは、日本人も「外国人風の日本語のマネ」ってやってますけど、いずこも一緒ですね~。

生徒さんからも質問が出ます。
「rとl、bとvの発音は日本人は区別が苦手だけど、間違えると変だと思いますか?」
「欧米圏の人たちは、rとlの区別ができるから問題は少ないよね。だけど、日本人とか他のアジア圏でもrとlの区別が苦手な人たちが話すノルウェー語で意味がわからなくなることはあるかな~。bとvはそんなに気にしたことないけど。」

他にも「iとy、oとu」など区別が難しい音、さらに恐怖のøの発音についても、にぎやかに話が進んでいきました~。

・・・ここまではノルウェー語に関連した話ですが、どんどん「ノルウェー事情」おもに「恋愛事情」にまで発展させたのは、芸能レポーターのアオキです!

「ノルウェーに住んでいる友達から聞きましたが、学生時代にパートナーを見つけないと、その後で見つけるのは難しいってホントですか??」
「確かに。働き始めるとなかなか恋人を見つける機会がないかも。大学ではたくさんイベントやパーティがあるから、そこで恋人を見つけてそのまま・・・ということが多いね。」
「日本だと、職場結婚みたいなパターンがありますけど。会社だと飲み会もあるし・・・」
「ノルウェーだと職場で見つけるということは、殆どないかな?飲み会もないし。だから社会人になってパートナーがいないと、結構、積極的にパーティやイベントに顔を出している人もいるよ。」とのこと。
はい、ノルウェーの会社の様子が目に浮かびます。就業時間になったらさ~っと帰っていきますもんね。

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他にも、Torkelさんの出身であるBærum(バールム)についても質問してみました。
「Bærumは、ノルウェーでも有数のリッチなエリアだけど、男の子はやたらと体を鍛えるのが好きだって本当?」
「そうそう。男子だけじゃなくて女子も”kroppspresset“(身体に対するプレッシャー)があるエリアなんだ。男子は鍛えた体、女子はスリムであることが大事。」
「他にもBærumは、中高生でもブランド品のバッグとか持っているみたいだね。」
「”正しい”洋服や持ち物があるんだ。他にも、Bærumは”全てが完璧”を求めるエリア。学校の成績やスポーツ、ルックスや恋愛に関してもね。」
成功した親が多い地区なので、子どももそれに倣わなくてはならない・・・。「失敗が許されない土地柄」と言えるでしょうね。
その割に、全然、スノッブな感じがしないTorkelさん!やっぱりそこはノルウェー人と納得です~。

NRK(ノルウェー国営放送)で評判のドラマ”SKAM“では、オスロの高校生のパーティシーンが描写されてますが、「メイクも服も気合入りすぎ!」とおばさん、腰を抜かしそうです。厳しい「生存競争」が実はノルウェーにもあったということでしょうか??

いずれにしても、いつものノルウェー語レッスンとはまた違って、みなさん興味深そうにされていたのが良かったです!
Torkelさん、また遊びに来て下さいね~♪

ノルウェー語で探す”ネコ”のあれやこれ

予定通りならば、明日からネコを飼うことになります。
今まで飼った経験がないので、翻弄されるのは間違いないのですが・・・。

ノルウェーでは、犬の方がよく見かけます。ネコを周りで飼っている人はいないのですが。でも、ノルウェージャンフォレストキャットは日本でも有名ですよね~。あ、私が飼う予定のネコは違います。
ということで、私の「ネコ記念日」を前に、ノルウェー語でネコにまつわることわざや表現を探してみましょう~(強引な展開)。

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とりあえずネコはKatt(カットゥ)と言います。呼びかける時は”Pus, pus“(プスプス)と言いながら近寄りますね。

辞書を引くと、こんな表現があります。

kattvask“→直訳「ネコ洗い」=「早風呂」!・・・日本語の「カラスの行水」に相当?
leve som en katt og hund“→直訳「ネコ犬の仲=仲が悪いこと」→意訳「犬猿の仲」??
slippe katten ut av sekken“→直訳「ネコを袋から放す」=「暴露」になるそうです。今だったら「文春砲」?
i mørket er alle kattter grå“→直訳「暗闇ではすべての猫は灰色」=「みんな同じに見える」の意味です。

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今まで知らなかった表現ばかりで、勉強になります~。へー、ほー、と感心しきり。
偏愛絵本の1冊に”Kattens skrekk“「ネコの恐怖」(Fam Ekman作)があるのですが、ひたすら犬におびえるネコが描かれているんですよね。
上に書いた「ネコ犬の仲」のことわざがから、この物語ができたのかな?と想像するのも楽しいです。

「ネコの恐怖」から

「猫の叫び」から

さてネットでちょっと検索したら、こんな表現がありました。

kattemenneske“=「ネコ人間」・・・猫が人間になったのではなくいわゆる「ネコ派」くらいの意味でしょう。
じゃあ「イヌ派」に当たるのは・・・”hundemennske“=「イヌ人間」がありました!

さて明日から、どんなネコ生活が待っているのでしょうか?
人気の猫ブロガーになりたいな~、という妄想を抱きつつ・・・。

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日本語にあってノルウェー語にない表現

私のように会社勤めではない人間でも、日々、メールのやりとりはあります。
「お世話になっています」
「お疲れさまです」
「よろしくお願いします」
これらは頻出フレーズですが、結論から言えば、ぴったりと合うノルウェー語にはありません!
ま、日本語にはあってノルウェー語にない表現は他にもありますが、ちょっと絞って書いてみますね。

上の3つのフレーズは、自動的に書いてしまう、しかも何をどう「よろしくお願いします」か分からない場合でも使える便利なものです。
言葉は、そこに必要があって生まれるものだと思うのですが、ノルウェー語にはないということは「ノルウェー人は思いもつかない表現」ということなのでしょうか?

ノルウェー人と会った時、メールをする時の挨拶はビジネス関係であっても・・・
Hei!「やあ」
Hvordan går det? 「元気?」
Takk for sist!「この間はありがとう!」(最後に会ったのが5年くらい前でも使える便利な表現です)

みたいな感じですかね。
ノルウェー人は”gå rett på sak”「本題にすぐ入る」のが好きな人たち。ミーティングもメールも短いのが一般的です。
なので時候の挨拶はそこそこに、とっととテーマに移る傾向がありますね。

英語だとどうなるのかな?とGoogle先生に聞いてみたら、このような「お世話になっています」パターン例が載っていました。
ここをクリックしてみてください

お世話になってます

お世話になってます

なるほどね、と納得しつつ、まぁ強いて近い表現かな・・・と選んだのがこちらです!

Takk for din innsats!”「あなたの貢献に感謝します」

ただこのフレーズは、毎回使うようなものではないです。「スペシャル感」がある表現なので、やはり「お世話になっています」とは完全にイコールにはならないですね。

では「お疲れさまです」について考えてみると・・・う~ん、やっぱり思いつかないです。
英語例を参照してみると、こんな感じでした。こちらから参照くださいね

お疲れさまです

お疲れさまです

じーっとやっぱり日本語の「お疲れさま」と合致はしないです。ニュアンスが異なってますね。
英語の”Good job”に相当するのは、”God jobb” “Bra jobb”などなど。。。こうしたフレーズもやはり「空気のように使うフレーズ」ではないです。
いわんや「お疲れさまッス」なんて再現は無理なんでしょうか??(日本語の先生は大変だ~)

で、最後の「よろしくお願いします」はもはやテンプレ。
今後、この人と付き合いないだろうな~という場合でもメールや電話、打ち合わせの後などに使ってしまう「魔法のフレーズ」。
もうノルウェー語で考えるのが面倒なので、英語の例を見てみましょう!
日本語のうすーい「よろしくお願いします」は”Kind regards”が近いのでしょうか?

よろしくお願いします

よろしくお願いします

じーっと見ていると「友達に言うカジュアルな表現」として”Don’t kill me”という表現がありました。
これをノルウェー語に直すと”Ikke drep meg”になりますが、聞いたことも見たこともないですね~。

もうちょっと普通に使えそうな表現に”Thank you in advance for your help”がありました。
これに似ているのは、”Takk på forhånd“です。på forhåndは「前もって」という意味なので「あらかじめありがとう」といった意味でしょうか。
かろうじて「よろしくお願いします」と、かぶるかもしれません・・・。

結論としては、英語やノルウェー語に直そうとするとより「具体性」が必要だということでしょうか?
日本語の方が「礼儀正しいよう」に見えて「ぼんやり」「抽象的」なのかもしれません。私の頭にはむしろ合っている?

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ノルウェー映画『ハロルドが笑う その日まで』もうすぐ公開!

まずは映画配給会社ミッドシップさんにお礼を言いたいです!『ハロルドが笑う その日まで』(原題:Her er Harold”)を買うなんて、すごい英断!感謝です~!!
・・・と試写会後、まずはその感慨に浸ってしまいました。
実在する会社IKEAやIKEAの創業者をブラックユーモアまじりに描くのは、「あの人たちならアリかな~」と思いましたが。

(C)2014 MER FILM AS ALL rights reserved

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さて、本映画の素晴らしさはたくさんの映画ライターの人が書いて下さっていると思うので、私は「ノルウェー(+スウェーデン)」に絞って『ハロルドが笑うその日まで』について書いてみたいと思います。

ブログを書く前にノルウェーのウェブサイトに目を通したのですが、原案はノルウェーの作家Frode Grytten(フローデ・グリッテン)だったんですね!!!
これはもう偶然としか思えない、いろいろな圧力が「Frode Gryttenを読め!」と言っている感があります。
・・・と一人で興奮している理由なのですが。
3月にノルウェー大使館で開催された「ノルウェー文学セミナー」の「翻訳ワークショップ」の課題が、Frode Gryttenの短編小説だったのです。
今まで読んだことがなかった作家でしたが、このワークショップのお蔭でどっぷり彼の作品を読み込みました!(1作だけですけど・・・)
北欧で最高の栄誉である「北欧文学賞」を受賞している実力派なんですけど、この映画を観ると微塵も「権威」を感じないところがスバラシイ!

試写会で頂いた資料に、森百合子さんがあますことなく映画の見どころを綴った解説が掲載されていました。
森さんは「ノルウェーとスウェーデンの関係」に言及し、互いの言葉でコミュニケーションできることにも触れています。
そうなんです、本作ではノルウェー人はノルウェー語、スウェーデン人はスウェーデン語で話しているのですが、特に意思疎通に問題ナシ。
そもそも似ている言語ですし、ノルウェー人はスウェーデンのテレビをたくさん観て育っているから、よく理解できるのです。

あとノルウェー語とスウェーデン語を勉強している人は、『ハロルドが笑う その日まで』ではたーくさんの罵詈雑言が聞けますよ!
特にハロルドの奥さんが入院中に発する「下品な言葉」の数々は、残念ながら私には分かりませんでした・・・。もっと「下品」分野の語彙を増やせねば!
あ、ハロルドがIKEAの家具を罵りながらどつきまわすシーンの「ちょっと汚いつぶやき」は分かりました。ふ~。

(C)2014 MER FILM AS All rights reserved

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そしてIKEAの存在。
日本に本格出店する以前、先にノルウェーのIKEAに何度も行ってました。
物価の高いノルウェーでIKEAはまさに救世主。ともかく安いし、リフォームが大好きなノルウェー人は「聖書よりIKEAカタログを精読する」と揶揄されるほど「上客」なのです。ここでもスウェーデン人にカモられているのです。たとえ持って帰った来たIKEAの家具が組み立てられなかったとしても・・・。
留学中は学生寮に住んでいたのですが、コインランドリーに洗濯物を入れる袋はみんなIKEAの大きなバッグを使っていたのが印象的でした。
「協定結んでいるの~?」というくらいノルウェー人は、IKEAに依存しています。

対して本作の主人公ハロルドは、昔ながらの上質な家具を扱っていて、IKEA製品は「安かろう、悪かろう」とバカにしています。
しかし、いろいろあってIKEA創業者に復讐を誓い、スウェーデンへ誘拐するために向かいます。
IKEA創業者カンプラードのドケチ伝説は、ノルウェーの新聞で読んだことがありました。映画でのカンプラードは、残念ながらご本人ではなくスウェーデン俳優が演じていますが、「誘拐しちゃってかえって扱いに困る」強烈キャラクター。さすが世界的企業の創業者は違います!

(C)2014 MER FILM AS All rights reserved

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ハロルドの失業中の息子も「うわ~、ありがちなキャラクター」と思いました。
ダメ男なんだけど、どこか憎めない。うん、この映画には「憎めない」人しか出てきません。
ちなみに音楽は、日本にもファンがいるKaizers OrchestraのフロントマンJanove Ottesenが担当しています!

60代後半になっても凍った湖に落ちて喧嘩できる体力がないと北欧には住めないことが実感できる『ハロルドが笑う その日まで』。
日本で上映される幸せをかみしめて、ぜひ劇場で、おじさん愛に満ち溢れた映画をご覧ください!

(C)2014 MER FILM AS All rights reserved

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映画公式サイト:http://harold.jp/index.php

2016年4/16(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショーです!