オスロ観光ガイド(その2)
〜ビィグドイ地区〜



オスロ駅のある中心市街地の西方対岸に位置するビィグドイ半島(Bygdøy)はのんびりした高級住宅街となっています。
そこはまた多くの観光スポットが凝縮されたオスロツアー定番の場所でもあるのです。
オスロを周遊するなら購入したいのがオスロカード。これは観光案内所等で売っていて1日券から3日券までがあり、地下鉄やバスなどの市内の交通機関や博物館がほとんど無料になります。あちこち観光するなら絶対にお得です。
ここで紹介しているビィグドイ地区のスポットもオスロカードなら好きなだけ無料で観ることができます。ただし、見ごたえがありすぎて他のエリアの観光が出来なくなってしまうかも。私の経験上ですが、オスロ観光はあまりハードなプランを立てすぎると1日でくたくたになってしまいます。






ヴァイキング船博物館・外観ヴァイキング船博物館・内観



















ヴァイキング船博物館・船尾





まずはこれぞノルウェーの象徴であると言えましょう、ヴァイキング船博物館(Vikingskipshuset)です。ここには8世紀から9世紀頃のヴァイキング船が3艘展示されています。
いつ行っても、特に夏の観光シーズンは諸外国からやってくる観光客で賑わっています。
船の展示はいろいろな角度から見られるように工夫されています。写真にある渦巻き状のものは船尾の様子です。その技術は芸術的にも高い価値があると言えるでしょう。
ヴァイキングは日本人には海賊という悪いイメージが定着していますが、ノルウェー人にとってはちょっと違うようです。彼等はヴァイキング・スピリットという単語をしばしば活用しています。ヴァイキングのような勇敢な精神とでも言うのでしょうか。もっとも世界的にも先進的な男女平等社会のこの国では、ヴァイキングの血は女性にしか受け継がれていないという噂もちらほら聞かれますが・・・・








フラム号博物館・外観フラム号博物館・内観




















続いてフラム号博物館(Frammuseet)の紹介です。初めてここに行った時にはフラム号というのがいったい何の船のことかわからなかったものですが、ノルウェーに住んでいると、またかと思うほどよく耳にする話になってしまいます。この船はノルウェーの探検家ナンセン(Nansen1861〜1930)が北極海探検で使用したもので、更にはアムンセン(Amundsen1872〜1928)が南極点発到達に成功した船でもあります。特にナンセンはノルウェーのヒーロー的存在らしく、難民救済などの政治的活動にも精力を尽くしてノーベル平和賞まで授賞している人物です。
この博物館は実際の船の内部まで見学ができるようになっており、たかが船と思っていても見ごたえは十分です。








コンチキ博物館
コンチキ博物館(Kon−Tiki Museet)。
この博物館にはノルウェーの人類学者ヘイエルダール(Heyerdahl1913〜)が実験航海に使用した船などが展示されています。
博物館の名前になっている筏船コンチキ号は写真にはありませんが、南米からポリネシアに文化の伝承があったことを証明するための航海に使われたものです。
写真は博物館に入ってすぐに目に飛び込んでくるラー2世号です。パピルス製の船で太陽が描かれた大きな帆が目立っています。これも実験のため、1970年に風と海流で大西洋を6100キロメートル航海した船です。














スターヴ教会



ノルウェー民族博物館(Norsk Folkemuseum)は私の個人的なお勧めスポットです。
時間がなくてもこれだけは観て欲しいのが写真のスターヴ教会で、12世紀のノルウェーの木造建築です。ゴルという地域から移転して復元されました。この日はちょうどここについた瞬間からものすごい雷雨に合ってしまい、あまりきれいに写っていないのが残念です。
昔、ノルウェーには1,000ヵ所以上のスターヴ教会があったそうです。現在は30ヵ所しか残っていません。
建物は石の上に建てられ回廊によって囲まれています。屋根は一面にこけら板で覆われていて龍のうろこを意味すると言われているそうです。
屋根の両端には立派な龍頭が付いているのが特徴ですが写真ではよくわかりませんね。













スターヴ教会正面


これは正面からみたところです。
もちろん内部も見学する事が出来ます。内部は狭くて暗く、奥には小さな祭壇があります。入り口廻りの凝った彫刻が印象的です。
















草の屋根の丸太小屋ノルウェー式高床式倉庫



















牧歌的な敷地内の様子

オスロの民族博物館はノルウェーでいちばん広い野外博物館です。
ノルウェー全土には各所でこのような博物館があるのですが確かにここは広大で、出来れば1日かけてゆっくり過ごしたい所です。敷地内には写真にあるようなさまざまな建物が復元されていて、中には建物内部で民族衣装をまとった女性がパンを焼いていたり、お菓子を売っていたり、機織りをしていたりするところもあったりします。屋根に草の生えた丸太小屋は屋根の上に土を載せるという伝統的な工法で、最初見たときにはけっこう感動します。そのうち慣れてしまうのですが。木造が中心の建築文化を持つせいか日本の歴史で習った高床式倉庫そっくりの建物があったりと、なんだかとても親近感がわいてくる場所です。












民族衣装の女性




ノルウェーの民族衣装は刺繍や銀のアクセサリーで飾られたとても美しいものです。地域によってデザインが違うらしいのですが、私にはまだ判別することが出来ません。美しさに見とれているだけです。ずうずうしくも是非自分用のノルウェー土産に1着買って帰ろうなどと思いたって民族衣装を扱うお店を覗いたこともあるのですが、高値でちょっと手が出そうにありませんでした。日本の和装でいう振袖のような感覚のものなのでしょうか。














博物館の車椅子用リフト



博物館内で車いすを使用している方々の団体に出会いました。
古そうな建物であっても障害のある方たちへの配慮は忘れていません。階段の横に機械式のリフトが設置されていました。使っていなければ気が付かなかったほど周囲に融けこんだ配置です。
ノルウェーでは当たり前のことなのでしょうが、私には飾りではないこのような配慮が目新しく見えてなりません。
















土産屋



最後に民族博物館のお土産屋さんを覗いてみました。
民芸品や絵葉書、写真集など定番のお土産がコンパクトに並べられています。
ここで私はスターブ教会の本と置物を見つけて購入しました。



















夏TOP

→次へ

♪・・夏のドラメンを散歩しました。

♪・・オスロ観光ガイド(その1)〜ガーデモン空港〜

→♪・・オスロ観光ガイド(その3)〜中心街〜

♪・・オスロ観光ガイド(その4)〜ちょっと郊外へ〜

♪・・フィヨルドを求めてベルゲン鉄道の旅をしました。(前編)

♪・・フィヨルドを求めてベルゲン鉄道の旅をしました。(後編)


♪・・ノルウェー人のサマーハウスに招待していただきました。

♪・・白夜を求めて北極圏の旅をしました。(前編)

♪・・白夜を求めて北極圏の旅をしました。(後編)


♪・・夏の終わりに氷河を目指してドライブしました。





ようこそ

初夏







リンク集



ホームへ戻る