ノルウェーカレンダー

今日で今年の「ビジュアル強化」ブログも最後ですね~。段々、ブツが足りなくなった??とちょっと心配ですが・・・。
本日の1枚はこちらです!!

カレンダー

よく、「ノルウェーには毎年、行っているんですか?」と聞かれることがあります。
はい、行ってます。そして必ず買うのがカレンダーです。
ノルウェーのきれいな景色を見るのも楽しいですし、あと祝日などが入っているので便利です♪
特にポースケ=イースターは移動式の祝日なので、「今年はいつ?」とチェックできますね。
Yoko管理人にも、毎年、カレンダーをお土産に買っていますが、迷わなくていいので楽です~。

カレンダーはもう最後の月、12月。
2014年のカレンダー、お疲れさま~。

ブルックリンでノルウェーのパンを♪

クリスマスにちょっと食傷気味・・・という方のために、クリスマスネタ以外で書きま~す。
ノルウェー人は基本、「ニューヨーク、ロンドン」そして「トーキョー」といった大都会に憧れを持っていますが、そのニューヨークで頑張るノルウェー人女性が記事になっていたので、ご紹介しましょう(Aftenposten紙、2015年12月20日)。

ニューヨーク在住のNina ニーナさん(44歳)。彼女はブルックリンで「Bakeri」(バーケリー)=ベーカーというパン屋さんを営んでいます。
ここBakeriでは、ノルウェー人が大好きなSkolebrød(スコーレブロー)、直訳すると「学校のパン」を買うことができます。
こちらがスコーレブローの写真です。
スコーレブロー

白いトッピングは、ココナッツフレークです。甘くて、これだけでお腹いっぱいになれますよ~。

さてニーナさんが、このスコーレブローをメニューに加えた事情は、ちょっとユニークです。
「私の兄弟がお店に遊びに来て、スコーレブローを焼いてくれないかと尋ねてきたんです。たくさん焼いて余った分は、試しに販売用に回してみたら・・・。とても人気のあるパンだと分かって、メニュー入りしたのよ。」

ニーナさんの人生は偶然の連続でした。お店の名前も、「ま、こんな感じ?」と決められ、メニューは彼女やスタッフが持っているレシピから、段々に広がりを見せます。
「お店を始めたころは、ともかく無我夢中。パン作りを学ぶため、夜の11時まで働いて、朝は4時からスタートした時もありました。でも今は、順調になっています。」

「Bakeri」は朝早く、お店にその日のパンを買うためにお客さんたちの行列ができる人気店に。ブルックリンに2号店もできました。
「内装にはこだわりがあって、中古店で見つけたものでインテリアは作りました。」
う~ん、素敵ですね。

・・・と書くとニーナさんの人生は順風満帆だったように聞こえますが、決して道のりは平坦ではありませんでした。
日本でも有名なノルウェーの高級ミネラルウォーターVossのマーケティングシェフの仕事を辞め、アルゼンチン人の夫とブルックリンでレストランを開業することを決意します。
その数年後、彼女は自身の店”Bakeri”をスタートしようとし、2009年についに夢がかないました。
しかし、半年前に夫は病気で亡くなり、彼女はレストランとBakeriの50人の従業員の責任が、ニーナさん一人の肩にのしかかります。
「とてもハードな時期でした。でも仕事、特に朝4時にパンを作ることは一種の癒しになってくれました。」

ところでニューヨークでは「北欧」のお店がどんどんオープンしているようですね。
“Tørst”(渇き)”Luksus”(ラグジュアリー)”Skål”(乾杯)”Aska”(灰?)などなど。さらにスウェーデンの”Konditori”というカフェは6店舗もあるそうです。
Konditoriは、ケーキやパンを買ったり、コーヒーや紅茶が飲めるイートイン式の昔ながらのお店の名称です。
最近では、ノルウェーが誇るトップバリスタ、Tim Windelboeのコーヒーが飲める北欧カフェ”Budin”がオープンしました。

まるで突然、北欧の食にニューヨーカーが興味を持ち始めたように感じますが、では「北欧の食とは何ですか?」という問いにニーナさんは答えます。
「シンプルで自然の食材を生かすのが、北欧の食だと思います」と。

BakeriのHPはこちらから。Our morging hoursというコーナーをクリックすると、画像が出てきますよ。
http://bakeribrooklyn.com/

ところで「Bakreri ブルックリン」で検索すると、すでにたくさんの日本語ブログや媒体で紹介されているんですね~。全く知りませんでした・・・。ノルウェー伝道師、失格!

ノルウェーのパン屋さん

オスロのパン屋さん

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2015年1月スタートのノルウェー語レッスン「初心者クラス」は以下の枠で開講決定しました~。パチパチ♪
・火曜11時~12時半(初回1/13)
・土曜14時~15時半(初回1/10)
まだ残席がありますので、迷っている方はお急ぎくださいね。Velkommen!
詳細・お申し込みは・・・こちらをどうぞ♪
http://norwayyumenet.noor.jp/hp/info/norskkurs/norskkursannai.htm

北欧ニッセ人形比較♪

クリスマス=julが近づいています。
・・・ということで、「ビジュアル強化ブログ」は当然、乗っからせていただきま~す♪
今日の一枚はこちらです!

ニッセ

えっと。。。これらのnisse=ニッセはどこの国のものか分かりますか~?
左はスウェーデン、真ん中がノルウェー、そして右がアイスランドです♪
この写真の何がすごいか・・・実はスウェーデンとアイスランドのニッセ人形は、Yoko管理人のお土産なので~す。

アメリカっぽいサンタクロースより、こちらのnisseの方に親しみを覚えたら・・・はい、あなたの北欧度は高いです♪
ちょっと早いですが・・・

God Jul!

仙台へ行ってきました!~後篇~

翌朝。理事長の木須八重子さん、木村さち子さんと車で被災地見学を果たすことができました。
これはとても「贅沢な」経験です。というのも、木須さんは、震災当時、仙台市で一番被害がひどかった宮城野区の区長だったので、運転しながら貴重なお話しをたくさん教えて下さいました。

まず、仮設住宅の建設について。
阪神淡路大震災の教訓を生かして、なるべくコミュニティー同士の人たちが一緒に住めるように配慮したこと。
場所は、仙台駅前の一等地の公園をつぶして、「ここへ引っ越しませんか?」と提案したそうですが、沿岸部の住民たちは足が便利な街の一等地よりも、被災した場所を希望されたそうです。
「完全に”街の人間”の発想でした。」と木須さん。
ということで、実際の仮設住宅はどんなところに建てられたのか?・・・興味は増します。

中心地から車でどんどん沿岸部へ。たくさんのトラックが走っています。
荒浜小学校の前に到着しました。もう人気(ひとけ)はありません。その場所に立って、「こんな場所まで津波が来たの??」とありきたりですが驚きました。

荒浜小学校

荒浜小学校

津波の映像はたくさん見ましたが、やはりその場に立つとその威力に圧倒されます。
荒浜は海が近く、とても強い風が吹いていました。防風林がほぼ流されてしまったから。
「ここは、本当にいいところだったのよ」と木村さんが教えてくれました。海の近く、大きな家がたくさん建っていて・・・。「仙台の湘南みたいなところ」という表現を使っていました。
残念ながら、今ではほんの少し残っている木、そして更地化された「荒涼とした」一角になっていました。
強い風を受けて、ひときわ寒さが身に染みます・・・。
荒浜地区

それから、木須さんが懇意にされている佐藤政信さんが自治会長をつとめている「高砂一丁目公園仮設住宅」へ向かいました。
仮設住宅
佐藤さんは、とても暖かく迎えてくれました。みんなの寄り合い部屋には、たくさんの寄せ書きや千羽鶴などが飾られています。
震災時と震災後の記録写真などが丁寧にファイルされていて、拝見します。震災当時の被害のすざましさを見ると、よくここまで復興したものだ、とも思えたのですが・・・。

佐藤さんは、わざわざ仮設のご自宅の中まで入れて下さり、「これは何と言う体験!」と感激しました。
お二人住まいの住宅は2部屋ですが、収納スペースは十分ではなく、そして台所も狭くて「ここにまだ暮らしていらっしゃるのか」と言葉を失いました。
ここに住んでいらっしゃる方たちは震災前、大きな住宅に住んでいたので、このような狭い空間で暮らすのは不慣れで大変なことと想像します。
仮設住宅に暮らしてから、実際に12か所の修繕(二重窓の設置など)を依頼されたそうです。
こうした経験は、来るべく震災で大いに「学習」すべし!と素人なりに感じました。
またまたありきたりの感想ですが、「皆さんが一刻も早く普通の生活に戻れるように」と願います。

クリスマスツリーや皆さんが育てている植物なども目につきました。
佐藤さんに感謝しつつ、仮設住宅を後にします。
クリスマスツリー
お昼は、キリンビール仙台工場内にある明るいレストランに連れて行ってもらいました。
工場は被災がひどくても本社が「地元でやっていくこと、雇用もそのまま継続すること」を早く決断し、復旧に向けて工場の人たちや近隣の人たちが一丸となって、今では「え?ここも被災したの?」と思えるほどの光景に戻っています。
おいしい牛タンシチューを頬張りながら、木須さんや木村さんの当時の体験を伺います。
木須さんの区長としてのリーダーシップ、そして区職員の皆さんの奮闘ぶりが想像できました。

ノルウェーの前大使は、20回ほど仙台に足を運ばれたそうです。震災を経験し、被災地の惨状を目の当たりにして、熱意をもって震災復興に力を注いでこられたのだなぁと感嘆しました。
現大使も、すでに仙台に訪問されたそうですが、これからもノルウェーの息の長い支援に期待したいですね。

・・・こんなに書いても、ホントはもっともっとたくさん書きたいのですが、ブログという媒体では不向きでしょう。
被災地見学に連れて行って下さった木須さん、木村さん、そして案内して下さった佐藤さん。皆さんには言葉にならないほど感謝しています。
ワタシにできることは何?
せめて、あの日に見て聞いた体験や光景を「忘れないこと」。
そして何らかの手段でも「伝えること」。

ノルウェーの連続テロにここまでこだわっていますが、同じことが言えます。
「忘れないこと」。そしてノルウェー語の文献から日本ではなかなか得られない情報を「伝えること」。

仙台への訪問は短かったですが、関係者の皆さま、サポートして下さった皆さまに感謝感謝です!!

皆さん

木村さん、佐藤さん、木須さん

2014/12/19 | Category : イベント | Author : norway-yumenet

仙台へ行ってきました!~中篇~

久しぶりの東北新幹線。実は、震災以降、東北へ行くのは初めてです。車中で最後の原稿メモのチェックをしようと思ったのに・・・寝てました~。

2時間ほどで仙台へ到着。駅前は、東京にあるのと同じような店舗が並んでいますが、ローカル食として「牛タン」と「ずんだ」の文字が躍っています。
ホテルでようやく原稿メモのチェックをして、開始より早めに会場の「エル・ソーラ仙台」へ。高層の立派なビル。しかも駅前の一等地。「すご~い」と感心しきり。
財団担当者の大羽沢さんや川端さん、木村さち子さん、そして木須八重子さん(ノルウェーのOLEANAの素敵なニットをご着用)など集まってきて、当日の進行打ち合わせをします。

開始
開始の18時半。木須さんが力強いあいさつをして下さり、私の講演が始まりました。今回の講演タイトルは「ノルウェーの悲劇と希望~テロ事件を乗り越えて~」です。
参加者の皆さんは、いろいろな年齢層に見えました。
ノルウェーの知識を皆さんがどの程度お持ちなのか分からないので、簡単にノルウェーの紹介をしてから、「2011年7月22日」に何が起きたのか?犯人のブレイヴィークの幼少期からテロに至るまでの軌跡を紹介、犠牲者になった労働党青年部の説明、ウトヤ島でのテロの様子を時系列でお話しします。
会場は静かだったので、「これは大丈夫なのかな~?」と心配がありましたが、75分で話さないといけないので、「みなさん、これでいいですか~??」と聞くこともできず、先を進めます。

最初にサロンでご紹介した時よりも、「テロ後のノルウェー社会」について時間を割くようにしました。
中央統計局(SSB)が発表した統計によると、「移民はノルウェー社会の安全を脅かす」という意見に反対だった割合は、テロ前は48パーセント
しかしテロ後には、70パーセントの人が反対しています。
当初、連続テロは「アルカイダ系などイスラムのテロ」とほとんどの人が連想しましたが、実際はノルウェー人の犯行でした。
また今年の12/2に発表された同じ統計でも、やはり72パーセントの人が反対、ということでノルウェー人の「移民観」が一定してネガティブからよりポジティブなものに変わったことが分かります。

さらに、当時のストルテンバルグ首相の毅然とした対応は特筆すべきで、「暴力には民主主義と寛容さ」を追悼式でアピールした点を強調しました。

・・・ということで75分の講演はあっという間に終わりました! 拍手をいただき、2部の「交流会~知る・味わう・楽しみ」の会場を移動します。
テーブルには、ノルウェーサーモンやゴートチーズ、おいしそうなカナッペが並んでいます。
会場入り口は、クリスマスツリーには、「アルネ&カルロス」のクリスマスボールが飾られていていました。職員の方々が実際に「編み物キット」で編んだとお聞きし、「なんて・・・すばらしい!!」と感心&感嘆~。
juletre

木村さち子さんの心のこもったご挨拶でスタートし、しばしお料理を楽しみます。皆さん、リラックスしたモードで私もすっかりリラックス・・・。
あ、いか~ん、まだ「ミニトーク」があるのでした!! 1部のシリアスな講演とは対照的に「ステキなノルウェー♪」と題して、フィヨルドやフロムの農場、またオスロの様々な風景や今年の「ナショナル・デー」のスライドを映しながら、私本来の「ノルウェー人おちょくり」トークを交え、笑っていただきました~。

懇親会

そしてテーブル対抗クイズ大会ですが、ノルウェーの豪華賞品が当たるということで、各テーブルから気合が感じられます。
ただ全部のクイズを出題しても、2位が決まらなかったので即興で私がクイズを出題しました~。選ばれたテーブルの皆さんは、キュッパやアルネ&カルロスのグッズ、ノルウェーのチョコレートやお酒など嬉しそうにチョイスしています。
プレゼント

瞬く間にお開き~。ノルウェーに10年くらい住んでいました、という方や交換留学で行かれた方、また「女性リーダーシップ基金」から視察へ行かれた大学生や社会人の方などノルウェーに縁のある方とお話しできて楽しかったです♪
さらにさらに「ノルウェーへ行ってみたくなりました」というお声を聞くと、伝道師冥利に尽きま~す。
また地元紙の「河北新報」の記者の方からも、いろいろご質問を頂きました。「河北新報」は、連続テロの記事をたくさん掲載されているのを事前に資料で頂いていて、全国紙、見習ってよ!と感じていました。

後で大羽沢さんに聞いたところによると、この日の参加者は57名。財団の賛助会員の方と一般の方と半々くらいだったそうです。「仙台にノルウェーファンを増やしたい!」と切実に願った夜でした~。

さて翌日は、木須さんと木村さんのご厚意で、仙台市の被災地区を見学できることになっています。
どんな風景が私を待っているのでしょうか・・・(つづく)。

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「河北新報」の古賀記者が当日の様子を記事して下さいました!!

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201412/20141218_15048.html

こんなに立派なコメントをした記憶が・・・もちろんあります!ぜひ記事もご一読下さいね~。

2014/12/17 | Category : イベント | Author : norway-yumenet