ペットはモノ、ヒト?~代名詞から考察すると~

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最近起きた、盲導犬がひどい傷害を受けていた、というニュース。憤りを感じた方は多いと思います。
その罪名が「器物破損」と聞いて。「へ?」と疑問に感じたのは私だけでしょうか? 盲導犬って「器物」すなわち「モノ」なの。って。

日本語とノルウェー語にはいろいろ違いはありますが、「代名詞」の使い方もそれに含まれます。
ノルウェー語では「du」(あなた)は頻出ですが、日本語でこれやると、ちょっと冷たい感じはするし、なじみません。
ノルウェー語では自分のおばあちゃんのことも、「hun」(彼女)と言いますが、これ日本語でやったらヘン。

「du」とか「hun」のことをさらに細かくいうと「人称代名詞」というカテゴリーに入りますが、「モノ」を差す(指示)代名詞もあります。

それ・・・den

例えば、「それ捨ててくれる?」→Kan du kaste den?

さて、人のことも代名詞を使うことが多いノルウェー語。
ペット/動物はどうでしょうか?

ネコ

やはり、日本と同じように飼い主はペットの名前で呼ぶことが多いですが、実際に会話したり、新聞記事などを読んでいると、「人称代名詞」のhan/hun=「彼」「彼女」を使うことが殆どです。
「21年間も同じカモメが、年金生活者Randiのうちのベランダに立ち寄る」という記事を例にしましょう。記事は、以下のURLからご覧になれます。

http://www.nrk.no/nordnytt/randi-og-jonathan-er-bestevenner-1.11900877

カモメの名前は「Jonathan」って本から取ったのかな~と想像は置いておいて、Randiは、ジョナサンのことを時折「han」=彼という人称代名詞を使っています。
日本語だとどうでしょうか?やはり毎回、ペットの名前を呼ぶのが普通のような気がします。

ただ、ノルウェー語で「hun」や「han」を使っている、ということは「人の代名詞」を使っている、ということで、そこには「親しみ」と「距離の近さ」を感じます。

・・・なんですが、時々、まぁ自分や友達や家族のペットではない場合に、モノの「den」を使う場合もあるそうです。当然ですが、響きとしては、「ちょっと冷たい」感じがすると聞きました。
日本語では「その犬」とか「その猫」ということはあっても、ただ「それ」だけしか言わない、というのはかなり稀なんじゃないでしょうか?(私の印象です)
もしかして「オス」か「メス」の判断が見ただけでできないから、代わりに「それ」を使うの?などと果てしなく「類推」という名の「妄想」が広がります。
・・・と理屈では分かっていても、こんな可愛いワンちゃんを「それ」扱いは・・・・

犬

できないですよね~。

と「代名詞」一つとっても、ノルウェー語と日本語の違い、ひいては国民性の違いが感じられて面白いです♪

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