ノルウェー人が日本にやって来る!~その6(うきうきショッピング編)~

さ~て、このシリーズも6回目になりました。
ノルウェー人のアテンド法を紹介しつつ、生態にせまるというかつてない実験的な試みです!(←誇大表示あり)

外国へ旅してのショッピングは心躍るもの。
日本人はしばしば海外へ行っても、「いろいろな人にお土産を買わないといけない!」と義務感で、自分のものより人のお土産探しに奔走しますが、ノルウェー人は基本的に「お土産文化」ではないので、そうした「お土産プレッシャー」を負っているノルウェー人はほぼいません。

皆さんも容易に想像できるかと思いますが、ノルウェーと比べて日本は買い物できる場所が、「た~くさん」あります!
それは素晴らしいことなのですが、選択の自由が大きければ、ますます迷いも深くなるというもの。「いったい、どんな物が気に入ってくれるの?」日本人は迷います。
あまりにも商品が多すぎて、こんな例がありました。
もうずいぶん昔、大阪梅田の阪急デパートで知り合いの知り合いのノルウェー人と会う機会があったのですが、エスカレーターで階を上がりながら、膨大な商品を前に、彼女はため息をつきました。
「日本はあまりに物が多すぎる。行き過ぎた商業主義は、罪深さを感じます」と。
ま、彼女はノルウェーの地方から来日した本当の「キリスト教伝道師」だったので、「物質=罪」という風に考えてしまったのでしょう。
・・・・まさに物欲にまみれた日本人はこうべを垂れます。

そうかと思えば、「東京、ショッピング天国!」と感激するノルウェー人もいるようで。。。
元生徒さんから共通のノルウェー人駐在妻が、「(新宿)伊勢丹をオスロに持っていきたい!」と叫んだとか・・・

さ、本題の「短期滞在のノルウェー人が喜んでくれるショッピング」について、経験などを書きたいと思います。

大人のノルウェー人から特に人気があったのは・・・・なぜか「包丁」です!
日本製はいいとか評判があるのでしょうか? 特に「Global」ブランドのものが人気でした。他にも、「刺身包丁が欲しい」というリクエストもありましたね。
概して、大人の女性は「キッチン商品」が面白く映るようです。きれいな日本製の陶磁器や焼き物は人気があります。和食器
本場、有田焼の地元までお連れしたノルウェー人女性は、まさに「狂喜乱舞」状態でした・・・。
あと変わったところでは、デパートの「リビングコーナー」を散策していた時に、「仏壇」に目を留めたノルウェー人女性たちがいて、「これは何?」と聞かれ、ノルウェー語で説明するのが難しかった経験があります。

大人の男性はそれほどショッピングに執着しないことが多いです。
あまりに執着しないので、困ったケースもありました。
「奥さんへお土産は?」と聞いても、「お土産には興味がない」ととりつく島のない答え。正直、時間を持て余したほどです。

かと思いきや、今年1月にアテンドしたノルウェー人男性は、「80年代に来日した父が、本物の日本刀を買ったけど空港で止められた」という「武勇伝」を話してくれました。
ということで、「日本刀」への憧憬がヴァイキングの子孫たちにはあるのかもしれませんね~。

若い学生たちはショッピング好きですね~。食べ物はコンビニおにぎりで済ませて、買い物に心血を注ぎます。
洋服はやはり人気。原宿・表参道エリアへいそいそと繰り出します。
びっくりしたのは、「下北沢で自転車を買ったよ」という男の子がいました。どうやって持って帰ったか・・・ナゾです!

学生

この中に下北で自転車を買った人がいます

以下、人気があるスポットをリストアップしましょう。

●秋葉原・・・「電気街」としてやはり有名。それほどのマニアでなければ、駅近くの「ヨドバシビル」で十分だと思います。
●かっぱ橋商店街・・・日本人でも「え!」と驚く商品がいっぱい。キッチン用品はもちろん、食品サンプルは根強い人気です。浅草観光とセットで行けますね。
●東急ハンズ・・・分野別にさまざまな商品が豊富なので、ここへ連れて行けば確実に時間はつぶせます。お弁当箱用のグッズなどもカラフルかつユニークで飽きません。
●伊東屋・・・特にデザイナー系の学生たちに大人気。他にも、ノルウェーでは手に入らないステーショナリーが充実!値段も日本の方が安い!
●ヴィレッジバンガード・・・私はアテンドしたことないのですが、やはり若い学生たちには楽しい場所と聞いています。「まんだらけ」もそうですね。
●無印良品・・・北欧ライターの森百合子さんのお友達をアテンドした時、無印でのはじっけっぷりはすごい印象に残っています。ノルウェーの「MUJI」より商品豊富で安い!
●原宿・表参道・六本木ヒルズ・・・ファッションブティックがたくさんありますし、キディーランドも面白いですね。
●デパート・・・特に時間に余裕のないゲストにオススメです!デパ地下は覗くだけで楽しいですし、ノルウェーには「デパートらしきデパート」がほぼ無いので、見飽きません。
●鳩居堂・・・「和」素材のものが豊富にあるので、覗くだけでも楽しいです。

上に挙げたところは、まぁ「無難」なスポットですが、散策中に思わぬ店がノルウェー人の「心の琴線」に触れるようなこともあります。

やはり北欧ライターの森百合子さんのお友達と銀座を歩いている時、「こんな店が銀座に??」というような、正直、日本人は入らないような靴屋でノルウェー人の足は止まりました。
彼女はそこで手ごろな値段のレインシューズを買ったので、「何が、どこでノルウェー人の心の琴線に触れるかわからない」と思った次第です。
これは私たちがノルウェーに行って、結構な値段の「○ロール人形」を買う行為と似ているかも?

ショッピングの際の注意点について触れると・・・・
断然、「クレジットカード」です!

ノルウェーは、ガム1個でもカードで買い物しちゃうような国です。
従って、ノルウェー人は旅先でも気軽に「カード」で買い物しようとします。
ただ、カードでナゾなんですが、なぜか店によっては「使えない」場合がありますよね。何度試しても「エラー」表示・・・。
ノルウェー人はカードを複数持っている場合が多いですが、全部、「エラー」。
では現金で買い物しますか、という段階になって、それほど現金を持ち歩かない習慣のノルウェー人は「お金ありません」というケースは、何度も経験しました。

または日本では、カードは使えない店がノルウェーよりも多いです。
そうした場合も、現金が必要になりますが、やはり「キャッシュ持ってないです」ということになってしまいます。

ATMでキャッシングすればいいのですが、やはりノルウェーから持ってきたカードは「受け付けません」となった経験があります。こればっかりはホントに理由はわかりません!
ノルウェー人本人もイライラがたまるし、なんかアテンドしているこちらの方が「すみません・・・」という気分になってしまいます。
最悪、立て替えてあげる、ということになることもあるので、アテンドする側がある程度の「キャッシュ」を持っていた方が安心ですね。

私が女だからかもしれませんが、ある程度、ショッピングに興味のあるノルウェー人をアテンドする方が楽しいですね~。観光の合間にショッピングを入れた方が、時間もつぶせます。
ということで、最初に「何か買いたいものがある?」と探りを入れておくのも、スケジューリング段階で必要でしょう。

・・・さて次回は・・・すみません、まだ決めてません・・・

ノルウェー人が日本にやって来る!~その5(何を食べさせる?)~

さて連載もダラダラ引っ張って、5回目です。
日本人の大きな心配事・・・それは「何を食べさせればいいか?」です。
日本人は食に寄せる関心が高い。それにせっかく日本に来てくれたんだから、「美味しいものを食べさせてあげないと!」と半ば、強迫観念に駆られます。

普段は、毎日、変わり映えのしないような食事をしているノルウェー人。
薄ぼんやりしているノルウェー人でも、さすがに「日本は食事がおいしいらしい」と知識と期待は抱いてきます。

ここで問題なのは、やはり予算と相談になります。
1)公費・会社もちのノルウェー人
2)大人の観光グループ
3)学生グループ

あと皆さんに知っていただきたいのは、ノルウェーでは外食がとんでもなく高いということ。
なので、3)を除くグループはある程度の出費は、耐えられるということです。

まず1)のグループは予算が潤沢である場合が多いです。寿司
なので、リクエストの多い「お寿司」は回らないお寿司屋さんに連れて行ってあげましょう。
寿司の注意は、箸に慣れていないので、寿司を醤油皿に入れるとシャリが崩壊・・・がありますが、全ては「異文化体験」。
また以前と比べれば、箸がちゃんと使えるノルウェー人の割合は増えていますね~。

他に人気があるのは、「高級鉄板焼」でしょうか。
目の前で繰り広げられる華麗な手さばき。新鮮な魚介類や高級肉が焼けるのを見るだけでも楽しめますし、味も万人受けします。まさに「鉄板」メニューですね。

お肉つながりで、「すき焼き」も人気のあるメニューです。すき焼き
特に、仲居さんが作ってくれるお店の「すき焼き」は、こちらも手間が省けるから、会話に集中できますし、味もやはり万人受けするのでオススメです。

ノルウェー人は、日本に来たら「Kobe beef」を食べるんだ!と鼻息荒いですね~。
なので、お店でも「これ神戸牛?」と聞かれる場合が、よくあります。
違う場合でも「Ja,Kobe, Kobe」と愛想笑いとともに答えてあげるのも、「おもてなし」です。
というのも、ノルウェー人は国に帰ってから、「日本でKobe beef食べたよ」と自慢できますし、いい思い出になります。本当は名の知れない牛肉だったとしても・・・。

牛肉にまつわるエピソードも、よくノルウェー人は「日本にはビールで育てた牛がいるんだよね?」と嬉しそうに聞いてきます。
「ほ?」
「テレビでみたよ。ビールを飲ませて、肉を柔らかくするなんて、すごいなぁ~」
ビールも高いノルウェー。
そんなビールで育った牛肉への憧憬も・・・はい、果てしないです!

他には「懐石料理」を日本人は思いつきます。
確かに、ノルウェー人は、見た目も美しい次々と運ばれる料理に「おお!」と感動します。
・・・しかし・・・
ノルウェーでは、前菜・メイン・デザートという料理コースが一般的です。
なので、ノルウェー人は懐石料理のあまりに多い品数に、最初は喜ぶのですが、段々、「え?まだ料理あるの??」と驚きます。そして軽く「恐怖」を覚えるようです。
でかい図体にも関わらず、「もう食べられない」というケースは何度か目にしました。
一番極端な場合は、懐石の途中で、「もう要らないから、デザートにして」と頼まれたこともありましたね。
ともかく、懐石料理を完食したノルウェー人は・・・見た記憶がありません。

あと2)のグループは、前述したように、「外食の高さ」に慣れている、ということ。
なので、1)のグループより少しグレードを下げたお店でも、文句を言わずにお金を払いますし、「おいしい」を連発してくれるので、アテンドする方としては楽ですね。
ちょっと高めで個室仕様の「大人系居酒屋」でも、十分、喜んでくれます。
「キュッパのはくぶつかん」の作者、オーシルさんが来日した時に、やはりそういった系統のお店に行ったのですが、サントリーモルツがいたくお気に召して、「これ持って帰りたい!」と言ってましたね。
サントリー以外でも、日本のビールはおおむね好評です。

はん亭

根津のはん亭

1)と2)に共通して、「日本家屋」のお店ならさらにテンションUPでしょうか。
日本橋の「今半」や、根津の「はん亭」(串焼き)など、趣があって味もおいしいですので、オススメです。
外国人御用達の西麻布「権八」も、喜ばれますね~。

3)のグループは、予算がタイトです。
コンビニでおにぎり買って済ませる場合も多いですが、でもそんな学生でも「寿司」は食べてみたい・・・。
そこで燦然と輝くのが「回転寿司」です!
学生たちもガイドブックで、「築地」が水産物の聖地で、寿司屋も多いと知っているケースがあります。
ここでオススメなのが、「どこにでもあるような回転寿司チェーン店に築地で入る」ことです。
「築地でスシを食べた」という事実には変わりませんし、若い子たちは何事も喜んで「おいしい!」と感激します。

あとは、「安い居酒屋チェーン」も、大いに活躍してくれます。ます酒
「飲み放題」などというシステムは、ノルウェーにはありません(導入したら店はつぶれるでしょう・・・)。
なので、「2時間で、お酒飲み放題だから」と説明すると、学生たちは「おお!」と目の色を変えてオーダーします(ノルウェーでは18歳からビール、ワイン、20歳からそれ以上強いアルコールの飲酒が認められていますので、日本では注意が必要です)。
このレベルのお店の料理でも、「おいしい」と言ってくれるので、ほ~んと日本の飲食店には感謝感激です。

私より学生のアテンドに慣れているテンギョウさんのオススメは、「てんや」でした。
安い値段で食べられる天丼は、学生たちには好評とのこと。すき焼きとか天丼とかうなぎのかば焼きとか、味がはっきりしている方がいいのかもしれませんね。

1)2)3)のグループで共通しているのですが、日本の飲食店はサービスが良い場合がほとんどなので、それも「カンゲキ」につながります。

そろそろ、「食」にまつわる注意事項をまとめましょう。

ポイント1★ベジタリアンやアレルギー持ちの人
意外と多いです!
ノルウェーの飲食店では、ベジタリアンメニューが割とあることが多いのですが、日本はまだまだ少ないですよね。なので、お店に入ってからあわてないように、あらかじめ確認が大切です。
食物アレルギーの人もいます。
1月にアテンドしたノルウェー人女性は、誰か日本人に書いてもらった「私は牛乳アレルギーです」という紙を持っていました。
また昨年来日されたノルウェー人作家のお嬢さんたちも、「NGフード」があまりに多くて、事前に教わっていてよかったです。

ポイント2★生の魚はダメという人
いくらスシがノルウェーで人気といっても、やはり「生の魚はダメ」という人はいます。
なので「寿司屋に連れて行けばいいかな」と安易に決めつけず、これも要確認ですね。

ポイント3★激辛は苦手の場合が多い
ノルウェー人は、激辛料理が苦手な人が多いです(慣れている人は好きな場合もありますが)。
なので汗が出るような激辛店は、本人のリクエストがない限り避けるのが無難でしょう。

ポイント4★夕食の時間
ノルウェー人は、平均的日本人よりも早い時間に夕食を食べています。
よくあるのは、講演会などが21時頃に終わって日本人が、高いお店で宴席を設けるのですが、本人的には「こんな遅い時間に、こんなに料理は食べられない」というケースがありました。
なので、夜の講演会の場合は、事前に食事を済ませておく方が無難でしょう(同じ会場でレセプション付きの場合は大丈夫です)。

・・・と今回もいろいろと書き連ねましたが、日本の飲食店レベルの高さと、ほぼ何でも「おいしい!」と食べてくれるノルウェー人。
食に関するアテンドは、楽ですよ~。

次回は・・・「うきうきショッピング編」です!

(つづく)

ノルウェー人が日本にやって来る!~その4(どこに連れて行く?東京編)~

さて頭を悩ませるのは、「どこに連れて行けば喜んでもらえるか?」という問題です。
先の「スケジューリング」とも関連していますが、「どれくらいの時間があるか?」との兼ね合いもあります。
リクエストがある場合とない場合で考えてみましょう。

1)リクエストがある場合
事前に「どこへ行きたい?」「どんなところが希望?」と探りを入れておき、本人のスケジュールとにらめっこしてスケジュールを立てます。
具体的に「築地のセリが見たい」と言ってくれれば楽ですが、「古い町並みが見たい」「公園に行きたい」「神社・お寺が見たい」「ティーセレモニーを体験したい」と言った半分具体的・半分こちらの頭を使う要求もあります。

●古い町並み・・・意外と難しい!浅草で浅草寺と仲見世通りに行きつつ、河童橋で「日本の神秘タウン」でショッピングになだれ込むという手もあり。

浜離宮●公園・・・このリクエストは本当に多いですね~。自然だらけのノルウェーから東京へ来ても「公園」を求めるノルウェー人・・・
鉄板は「明治神宮→代々木公園」。明治神宮は参道が長いので、まずそこで自然が体感できます。
そして純和風の結婚式をやっていることが多いので、観光客は写真をパシャパシャ撮りますね。絵馬を眺めていたら、ノルウェー語の絵馬があって驚きました!
代々木公園は広いし、いろいろな人がいるので楽しめます。
ほかに「新宿御苑」も有力候補ですが、定休日があるので要注意ですよ~。以前、ノルウェー人をアテンドしようとして念のためチェックしたら、休みと重なっていることに気づき、急きょ「六義園」に変更しました。
ショッピング街銀座に近い、「浜離宮」もオススメです♪

●神社・お寺・・・前述の「明治神宮」はやはり人気スポット。というのも、うまくいけば「ゴスロリファッションが見られる」と英語のガイドブックに書いてあるので、仕事場を抜け出して、原宿へいそいそと赴くデンマーク人の一団がいましたね~。
お寺では、東京タワーとセットで「増上寺」が人気あります。ティーセレモニー

●ティーセレモニー・・・英語で実演してくれるティーセレモニーがあります。私は以前、帝国ホテルの英語ティーセレモニーを予約し、アテンドしました。ただ私がノルウェー語で話してしまったがために、全然、英語で実演してくれず「千利休の精神」とか「この掛け軸の意味」とかちんぷんかんぷんな内容をノルウェー語で通訳する羽目になりました・・・(涙)。

2)リクエストがない場合
「ノープランで来ちゃった」というノルウェー人も珍しくありません。
私が実際に行ったところ、行ったことはないけど評判がいいところをピックアップしますね。

●Fuglen・・・ご存知、オスロのカフェFuglen。Fuglen Tokyoは、「ノルウェーのカフェが東京に進出した!」ということで、ノルウェー本国でも大きく報道されました。なので、愛国心の強いノルウェー人は、ノルウェーのカフェが「大都会東京」で「おしゃれスポット」になっているさまを見たくて、「日本に来てわざわざノルウェーのカフェ」に行きたがります。

●渋谷のスクランブル交差点・・・私たちにはどってことない風景でもノルウェー人には、あのスクランブル交差点は「驚異!」の一言に尽きるようです。とりあえずあの人混みで迷子にならないよう引率してあげましょう。

●東京ディズニーランド・・・ディズニー好きなノルウェー人。特に若い世代のノルウェー人は、ディズニーランドに行ってご満悦♪ 最初は「ディズニーなんて」とバカにしていた在日ノルウェー人が一度行ったらすっかりはまってしまい、年間パスポートを買っていたというほほえましい話を伺ったことがあります。

●ジブリ美術館・・・宮崎アニメーションは、ノルウェーでも有名なので、かなりのノルウェー人が行っていると風のうわさが・・・。

●六本木ヒルズ・・・どこで調べたのか、結構な数のノルウェー人は行ってますね。展望台もあるし、ショッピングをするノルウェー人も。森美術館も人気があるスポットです。

●大江戸温泉物語(お台場)・・・ここも若い世代のノルウェー人に人気があります。浴衣のまま足湯につかって角質を取ってくれる魚のいるサービスは、特に人気です。

●パークハイアットホテルのバー(新宿)・・・映画「Lost in translation」の舞台となったホテルです。ただ宿泊はとても高いので、映画にも出てきたバーに行きたがります。カクテルを飲めば、気分は「スカーレット・ヨハンセン」。根強い人気があります。

●デパ地下・・・ノルウェーにはショッピングセンターはあってもデパートはしょぼいものしかありませんし、あれほど多種多様な食べ物が陳列している場所は「アミューズメントパーク!」と驚きます。

さて次回は、日本人が心配する「何を食べさせればいいの?」を取り上げてみましょう♪

(つづく)

ノルウェー人が日本にやって来る!~その3(スケジューリング編)~

・・・なんかここまで書いてきて、私はノルウェー人を「モノ」扱いしてないかい?と自問自答しています。
彼らだって人間だもの。そう、どんなに困ったちゃんでも、マイペースちゃんでも、ちゃんと「人間」として扱うことが大事ですね~。

さて、ホテルまで到着しました。
体力のあるノルウェー人でも、長旅で疲れているハズ。時差ボケも当然あります。
ノルウェー人のスケジュールについて、どのように計画すればいいでしょうか?

1)仕事がらみで本当にフリータイムが少ない場合→多少、ムリしてでも観光やショッピングの時間を入れてみましょう。
2)自分である程度、フリータイムの計画してきている場合→付き添い程度で、食べるところは、相手の懐具合からピックアップしてあげましょう。
3)まったくノープランの場合→「新しい東京?古い東京?観光したい?それともショッピング?」と最低限、相手の希望を聞く。あとは自分がイニシアチブを取って計画を立てる。

1)のケースでは、自腹で来日していないケースがほとんどなので、フリータイムは極端に少ない場合が多いです。
そういう相手は、「いかに短時間で印象に残る観光やショッピングをさせてあげるか」がキモです。
私は付き合ったことはないのですが、浅草や京都で「人力車」体験は、ほとんどのノルウェー人が喜んだと聞いています。まさに「エキゾチックジャパン!」ですね~。
高くはつきますが、「他人様が払ってくれる」ツアーなので、思い切ってトライしてみるのも一興です。人力車

さらに全体を通して言えるのは、「スケジューリングに余裕を持たせること」です。1)の場合は「可能な限り」と思ってください。
2)の場合、あらかじめ「TOKYO」ガイドブックを研究し、「こことこことここに行きたい」とノルウェー人が希望を伝えることがありますが、移動時間を考えると「無謀!」ということがありえます。

ここで大事なポイントは、ノルウェー人は「Tokyo」は大都会だと知ってはいるが、実際のスケールが想像できていない、ということです。
彼らはオスロのように、東京も観光スポットは集中していて、簡単に移動できると思っている。
しかし、東京は、「銀座」もあれば「新宿」やら「原宿」、はては「三鷹」(←ジブリ美術館)や「築地」、「浅草」といろいろエリアが分かれています。

重ねて大事なポイントなポイントとして、ノルウェー人は人混みに慣れていない、ということです。
電車や地下鉄、はては渋谷の人混みにすっかり消耗し、体力自慢の彼らでも、体験したことがないような「疲労感」に襲われる、ということは多々あります。
なので、予定より多く「ちょっと休憩」とカフェに入ることも、しばしばです。

もっと大事なポイントとして、一人ではなくグループのアテンドをする場合、「ノルウェー人は集団行動に慣れていない」という点を頭に入れておきましょう!
集合時間や場所に集まってくるのはバラバラ(集合場所近くのカフェでお茶している場合もある)、目的地まで歩くのに、早い人もいれば、途中で「あ、この店素敵!」と覗き込んで、遅れているメンバーもいる。
ホテルのロビーで待ち合わせの場合、みんなが揃っていることは稀であり、2人来て、3人来て、「あ、まだ●●と●●が来てない」ということの方が多いです。

なので学生の視察や、フリーの観光の場合、移動時間は日本人の倍くらい計算してスケジューリングしてみましょう。
自動改札で引っかかるノルウェー人、Suicaは買わずにいちいち切符を買うノルウェー人、満員電車に乗れずに見送ってしまうノルウェー人。いろいろです。

あと観光地でどれくらい時間がかかるか・・・・これは正直、読めないことが多いです。
アテンドには「想定外」がつきもの。ソーセージ
例えば、浅草寺でお参り後、近くでランチと考えていたのに、「フランクフルト」の露店にわらわらと集まり、ソーセージを頬張るノルウェー人・・・。

賢いやり方としては、最初に「その日のスケジュールを発表する」があります。たとえ前もってメールでスケジュールを送っていても、忘れられていることがあります。
仕事でですが、あるノルウェー人を16時ころまでに某会場へ連れて行く必要があったのですが、当人はマイペースで、ギリギリの綱渡り状態。
ようやくホテルの部屋から出て「行きましょう!」となった段階で、「ちょっと」と言って、なんとシャワーを浴び始めました・・・。待っている間、時計とにらめっこしながら、「そうだった、ノルウェー人はパーティや何か本番前に、シャワー浴びちゃう人いるわ~」と思い出したが、時すでに遅し。

以来、特に仕事の場合はくどいくらいに「スケジュール確認」をするように心がけています。
そうすれば、どんなに「集団行動に慣れていないノルウェー人」でも、東京ではまさに「Lost in translation」状態なので、牧羊犬のように素直に従ってくれます(たまに暴れ馬がいますが)。
もちろん、すべて時間通りには運びませんが、訪れる場所と食べる場所を押さえておけば、あとは「遊ばせてあげる」精神でいきましょう。

さて、では具体的にどんな観光スポットが人気なのか、次回でご紹介しましょう♪

(つづく)

 

 

ノルウェー人が日本にやって来る!~その2(出迎え編)~

reise-flaggさて、いよいよノルウェー人到着当日。
「飛行機が遅れたら?ロストバゲージになったら?」心配の種は尽きません。

ほとんどのノルウェー人は自力で、成田から都内に来るのですが、まれに「成田空港まで出迎え」ということがあります。
以前、こんなことがありました。そのノルウェー人の学生グループとは、都内のホテルロビーで会う予定でした。ホテル近くのメガネ屋でメガネを新調していたら、携帯が鳴ったのです。
引率のノルウェー人先生からで「すまない、飛行機のトラブルでまだ成田なんだ」「え?もうすぐホテルで会う時間ですよね?」「どうしよう?しかも夜には学生たちの便が来る・・・」
(先生たちと学生たちは別の便で来るのです)
困った私は、半ばヤケ気味に「わかりました、私が成田に行きます!」と宣言すると、先生は明らかにほっとしている様子。

・・・とは言ったものの成田って遠いですね~。箱崎から急いでリムジンバスに乗ったのですが、「ひょえ~、こんなに遠いとは・・・」と改めて感じました。
で成田空港で待ち合わせ場所に行ったら、先生たちはビールを飲んでリラックス・・・。
その姿を見て、「ワタシ、何か空回りしてないかい?」と座り込みたくなりました。

そうなんです、ノルウェー人とのアテンドで基本は「どんなに最悪なことを想定しても、それを上回ることが、いとも簡単に起きる」です。

あと空港まで出迎えに行く際に、気を付けていることは、「ノルウェー国旗を持っていくこと」。
よく名前を書いたボードを持参する方がいますが、ことノルウェー人に限っては「国旗」がマストアイテムです。

ノルウェーの空港に到着すると、別に有名人が来るわけでもないのに、国旗を持って出迎えに来ているノルウェー人をよく見かけます。
最初は「え?」と不思議がっていましたが、今では何の違和感もなく、「あ~、まただわ~」と心に引っ掛かりません。

ノルウェー人の国旗への愛着は、無邪気かつ強力です。別にみんなが「国粋主義者」というわけではありません。
単純に「国旗が好き」なのです。
ですので、長時間のフライトを経て遠い日本で「ノルウェー国旗」を見ると、ノルウェー人は吸い寄せられるように、国旗のもとへやってきます!

みなさまへのアドバイスとしては、あと一言、ノルウェー語で「Velkommen!」(ヴェルコンメン)=「ようこそ」と言ってあげれば、ノルウェー人、涙目です。
では無事にノルウェー人を「ピックアップ」できたらば・・・次回をお楽しみに♪

(つづく)