トーキョーノーザンライツフェスティバルの奇跡と軌跡

すっかり冬の「北欧映画祭」として定着した「トーキョーノーザンライツフェスティバル」(以下、TNLFと略)。
ミニシアターが危機的な状況の日本で、このような映画祭はとても貴重です!
そもそも私とTNLFとの出逢いについて思い出してみると・・・・

あれはもう2010年秋のことでしょうか。
なんのツテか分かりませんが、2011年冬に新しい北欧映画祭が誕生すると聞き、そのプレイベントでスウェーデン大使館を訪れました。
その時、すごく印象に残っているのは、日本語が話せる北欧5か国ネイティブたちのフリートーク。
お互いにお互いの国民の印象について語った時、フィンランド人について「酒、銃をぶっぱなす」とかdisったり、あとノルウェー人については「金持ち」で皆の意見は一致してましたね~。
それはそれで複雑な気持ちでした・・・。
ただ、いつも日本ですごく理想化されている「北欧」を当事者たちが茶化している様子が面白かったです。

そのイベント終了後、図々しく「打ち上げ」らしきものに参加し、TNLFの若いメンバーたちは映画製作会社のワークショップで知り合った同士と伺いました。
みんな本職は別にあって、ボランティアで「映画祭上映」に取り掛かるとのこと。
しかも「北欧映画祭」。
さてこれはどうなるのかなぁ~と思っていましたが・・・。

TNLF=ユーロスペースのイメージも定着していますが、北欧5か国の映画が1週間だけ上映ということで、思ったより大勢の人たちが「待ってました」とばかり
渋谷に集結した感がありました。第1回目は手探りの中での運営だったと思います。

実行委員会代表の笠原貞徳さんは、映画祭上映後も何度かノルウェー大使館のイベントなどでお目にかかりましたが、いつもにこにこ。まるでお地蔵さんみたい!と
思ったものです。
そして実際に、TNLFと関わるお仕事がありました。
2013年、ノルウェーからポール・シュレットアウネ監督をTNLFが招聘し、その通訳を務めることになったのです。
笠原さんからご丁寧に「どうぞ、青木さんにお願いします!」と依頼されましたが、二つ返事でOKしたのは言うまでもありません。
監督の映画「チャイルド・コール呼声」は、かなりの心理サスペンスだったので会う前は緊張しましたが、監督自身は気さくな方で楽しくお仕事ができました。
その時の様子は、こちらでつづっています。

監督

ポール・シュレットアウネ監督

短い間の仕事を通じてですが、メンバーの皆さんの努力、熱意、情熱、どれも圧倒されました。
お仕事がある方たちなので、連絡は深夜が多かったとか。しかも冬のたった1週間の映画祭のために、大量の北欧映画を観て選定するのです。並大抵のことではありません。

ただ、私自身、「どうして北欧映画祭なんですか?」という基本なことを知らなかったり、また映画祭運営の深~いお話しは伺っていません。
例えば、今年の映画祭ではアイスランド映画の「馬々と人間たち」という何ともユーモラスな作品に出会えましたが、面白い北欧映画はもっともっとあるのではないか・・・とか。
・・・という非常に極私的な理由で、「ノルウェーについて学ぶサロン」に笠原さんをお招きし、プレゼンテーションをお願いしました。ご本人はいつものニコニコ顔で快諾して下さり、
ホント、「神様、仏様、笠原様」です!

ポスター

馬々と人間たちのポスター

北欧映画についてや映画祭の運営に興味のある方はもちろん、これから「トーキョーノーザンライツデビュー」しようという方、ぜひ7月19日の「ノルウェーについて学ぶ」に参加し、
笠原さんの貴重なお話しを伺いませんか?
内容詳細や申込みは以下のURLをクリックしてくださいね♪

http://norwayyumenet.noor.jp/hp/info/kouzaannai2014/kouzaannai2014.htm

来年のラインアップはどうなんだろう??てわくわくできる映画祭の存在は貴重です!