ノルウェー人が日本にやって来る!~その7(想定質問集編)~

今日は本題に入る前に、ノルウェーの新聞に載っていた「Japanツアー」の広告が面白かったのでご紹介しましょう!

Japan-solens rike- (←「日本ー日出る国ー」の意味。まだこういう形容がアリなんですね。)
出発日:2014年11月16日 (←広告出すの早っ!)
1日目:オスロ発
2日目:東京着→明治神宮訪問(←日本最大のShintotempelと説明)と夕食
3日目:築地魚市場、スシ、銀座、東京インターナショナルフォーラム、皇居、渋谷
4日目:東京自由行動
5日目:東京→新幹線に乗って京都→伏見稲荷大社、祇園界隈など
6日目:京都、金閣寺、二条城、サイクリングツアー
7日目:京都→広島&宮島へ1日遠出
8日目:京都自由行動と夕食は神戸牛
9日目:オスロへ出発

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Japanツアー広告

エアチケット、国内移動費、ホテル(←クラスとか書いてない・・・)、朝食つき、3日目~6日目はランチつき、夕食も2回、税込でお値段は・・・・
17998クローネ!
1NOK=17円で計算すると305000円くらいですね~。
内容を読んで、なかなか私の今までの記述は当たっているところもあるわぁと感心しちゃいました~。「神戸牛」への飽くなき執着は・・・面白いです!

さて、お題の「会話ポイント編」ですが、アテンドしていると、当然、ノルウェー人と「会話」を交わします。
特に旅行中は、「質問を受ける」ことがと~っても多い!
ノルウェーへ留学する生徒さんにもアドバイスしているのですが、「日本について知り説明できる必要性」を強調しています。

日本に来ているノルウェー人は、当然、日本についていろいろ知りたい。
そうですね~、よく受ける質問は・・・
「東京の人口は?」「日本の人口は?」この辺りはもうマストです。

そしてさらに覚えておかなければいけない事実は、「意外とノルウェー人は日本のことを知っている」点。
国内ニュースが少ないノルウェーでは海外ニュースの報道量が、日本より断然、多いです。
ですので、ノルウェー留学中に「日本って、なんやかんや言って”大国”なのかしらん?」と思ったほどです。ここ数年は、中国への関心が高まっていますが。

ノルウェーで報道される日本のニュースやレポートは・・・
先進国にも関わらず、女性の社会進出が遅れている
この事実はかなりのノルウェー人は知っており、「日本の出生率は?」という質問へつながり、果ては「女性の就業率」「妊娠したら会社辞めるの?」「男性は家事や育児をしないの?」と続きます。

長時間労働
しばしば東京圏のラッシュアワーの電車の写真が掲載され、過酷な労働条件の国というイメージがあります。
ですので、「1日の労働時間は?」「夏休みはどれくらい取れるの?」「残業は?」と聞かれ、正直に日本の労働状況を話すと、ノルウェー人は驚いたように、「日本には労働法はないの?」「組合は何しているの?」と詰問されます・・・。

原発問題と地震
2011年の東日本大震災は、ノルウェーでも大きく報道されました。特に、「原発と放射能汚染」については今でも、報道されることがあります。
「地震の影響は?」「原発問題は今はどうなっているの?」などなど質問は続きます。今の状況が正確に説明できますか?

ノルウェーで報道はされないけれども、あの人たちが大きな関心があるのは・・・

移民問題
国内問題がほぼ存在しないノルウェーで、大きな問題は「移民問題」です。オスロの住民の4人に1人は、移民または2世3世です。
ここで注意が必要ですが、日本では「移民」という言葉より「外国人」を使う傾向があるので要注意です。
「日本にはどれくらいの移民がいるの?」「どこからの移民が多いの?」
ほとんどのノルウェー人は街を歩きながら驚きます。「日本人ばっかり歩いてる!」と。

ここまでは一般的な社会・時事問題ですが、アテンド場所によって、さらに質問は続きます。
冒頭の「Japanツアー」にも含まれている「明治神宮」ですが、ここへノルウェー人と行くと、ちょっとでも知識のある人は、こんな質問を投げかけてきます。
「仏教と神道の違いは?」
・・・はい、仏教と神道の違いの説明を乗り切ったとしましょう。すると、さらにこんな質問が・・・「で、仏教徒と神道信者の割合は?」
「知らん!」とキレる前に、「日本人は仏教も神道も、果てはクリスマスも祝うし、宗教に強い縛りがないんですよ~」と微妙に逃げる回答もアリです。

銀座界隈散歩も「Japanツアー」に含まれていますね。
「ここは日本でも有数のラグジュアリーなショッピングエリアなんです」と説明し、ちょっと気を利かせたつもりで「土地の値段も一番高いんですよ」などと説明すると、間髪入れずに「いくら?」と聞かれます。
ご安心ください。最近、「2014年土地公示価格」が発表されました。
銀座6-8-3は、1平方メートルあたり139000(単位千円)と公表されています。問題はこれをクローネに換算する計算が瞬時にできるかですね~(あ、その日の為替レートチェックはマストですよ!)。
それと関連して、「東京の平均家賃は?」なども聞かれますね。

スポット別の説明もなかなかやっかいですが、それ以上に難しいのが「本格的和食」の説明です!
懐石などに連れて行こうものならば、「これ何?」の質問が機関銃のように、あなたを襲います。日本人でもわからないような食材・・・献立表を見ても意味不明・・・
あとやっかいなのは、魚でもノルウェーでは食べない魚が日本ではたくさんあることです。
今はスマホやタブレットで簡単に検索できるので、その点では助かります。とりあえずノルウェー人がよくわからない食材を英語で見せて、無理やり納得させるのもアリです。

食に関する質問では、まったくの想定外の質問を受けたことがありましたっけ。
「日本人はいつからじゃがいもを食べ始めたの?」「・・・・。」

いずれにしてもノルウェー人と街を歩いていると、自分もまるでを新しいことに気づかされます。
「ずいぶん電線が地上に出ているのね!」
「あれはホームレス?あんなにたくさんいる!」
「道路や駅が本当にきれい。ごみがほとんどない」
「電車がこんなに正確に来るのがすごい」
「みんな、礼儀正しい」自動販売機
「サービスが丁寧ね」
「マスクしている人、どうしてこんなにいるの??」
「日本の男性は、ネクタイをちゃんとしている」「女の人も服装がきれい」
「タクシーのシートにちゃんとレースカバーがついている!」
「自動販売機が多いのね」
「どうやってこの複雑な地下鉄を乗りこなしているの?」

そうですね。アテンドの楽しさは、こうやってノルウェー人的観点から、あの人たちの好奇心がどこに向くか、どんなことに驚き、感心したり、疑問を覚えるか・・・。
同じアテンドはありません。
脳の活性化に最適ですよ~。